派遣会社では、求人への応募数をシビアに考えます。多くの企業へ求職者を派遣することが売上に直結するため、母集団を集めることが重要なのです。
しかし、企業の採用であれば話は別です。特に中小企業であれば自社に合う人材を確実に採用できるかが勝負。柔軟な発想で採用を成功に導く方法をご紹介します。

働き方が多様化している現代で、採用手法がこれまでと同様である必要はありません。
最近では、大学１年生から新卒採用求人に応募ができ、内定も出すといった、これまでの常識をくつがえすような採用手法を取っている企業もでてきました。
また、新卒で通年採用、履歴書提出不要、会社説明から最終面接まで１日で完了する採用や、焼肉や寿司を食べながら人事担当者・会社代表と話せる企画など行っている企業もあります。

多様な人材は今後ますます増えるでしょう。だからこそ企業側が様々なライフスタイル・思考に合った採用制度を導入し門戸を広げながら柔軟に対応する取り組みを行っていきましょう。
そして、忘れられがちな採用活動におけるPDCAを意識し、これまでの求人広告の出稿の仕方や新しい採用手法を検証できるようにしておかなくてはなりません。

大勢の中から選考し、何十人単位で採用しなければならない大手企業ではAIの活用は大変有用です。
しかし、多くの応募を求めておらず、本当にマッチした少数の求職者数人を採用する中小企業では
AIの導入が最適とは限りません。1名の募集にあった1名の応募があればいいのです。
中小企業はいかにベストな求職者に求人を見つけてもらい、応募してもらうかに力を入れるべきなのです。
そのため、欲しい人材像をしっかり立て、採用経路を考えたうえで戦略をたてましょう。
ちょくルートは、企業の採用経路の半分以上は媒体のルールにとらわれることなく自由な表現ができる自社採用サイトへ転換すると考えているからです。

そこで、自社採用サイトを用いて本当に欲しい人材に届く募集を行っている企業の取り組みを紹介します。

建築業を始め、運送、清掃業など採用難易度が高い業界を志望する求職者は、業界に持つイメージを通して求人原稿を見ています。
原稿を見て、イメージ通りだと思ってしまえばすぐに離脱してしまいます。その反面、意外に思う会社の魅力や仕事内容について、しっかり紹介されていれば、応募につながることになります。
ちょくルートでは、そういった企業こそアピールできる意外な情報が眠っているのではないかと考えているのです。

ある清掃会社では、活躍している女性についての紹介記事を作りました。そうするとこれまで応募が一切なかった女性の応募が入るようになり、20代女性の採用ができました。会社では当たり前とされていて閉じられている情報を、丁寧に公開することで共感を持つ求職者が必ずいます。
これまで採用活動で表現してきた「常識」を壊すことによって応募につながげることが十分可能で

同様の求人企画を求人媒体で行おうとすると多額の費用と期間がかかってしまいますが、
自社の採用サイトであれば企画を立て、採用ページを制作するだけで、簡単に始めることができます。また、そのページに広告をかけ、多くの人に拡散されるようにすることができます。

ある会社では、名前に「亀」がつく人をターゲットにした採用が行われています。
ニッチな採用は求職者以外にも話題が広まり、宣伝効果も得られますし、１０名の「亀」がつく人から応募があり、実際に１名採用となったそうです。
ちょくルートでは自社採用サイトを活用して、「野球採用」「ゴルフ部採用」「釣り部採用」など、ニッチな採用のを多数行ってきました。
中小企業の強みを活かして、自由で面白い発想で発信した情報が、結果として自社の社風に合う応募者を獲得できるのです。

女性の働きやすい環境を作りアピールすることは、採用活動においても非常に重要です。
女性の就労者の中で結婚や出産などの理由から30代を中心に働く人が減る「Ｍ字カーブ現象」が解消しつつある中、育休や時短勤務などライフスタイルに合った働き方を選択できる企業が望まれています。
また、自社で活躍する社員にはインタビューをすることをおすすめします。
そして、自社採用サイトの中で企業内で活躍する女性にフォーカスしたコンテンツや、積極的にチャレンジができるキャリアステップなどを紹介しアピールすることで、女性が活躍できる場所があることをどんどん発信していきましょう。企業が働く人により柔軟に対応できるかということが、今後ますます重要になってくるでしょう。