ちょくルートMagazine

2018/07/23

『Google for Jobs』とは何か?日本の採用市場を変える可能性のある求人サービスを知る

『Google for Jobs』とは何か?日本の採用市場を変える可能性のある求人サービスを知る
昨年2017年から今年2018年の日本での採用市場は、いかに自社採用サイト×Indeedによって攻めの採用を実現するかが1つのトレンドでした。

圧倒的知名度を獲得したIndeedはリクルートが買収し、日本で本格展開を始めたのが2012年。 それから約5年が経ち、今ではテレビCMや多様な媒体での広告戦略によって日本に採用手法の1つとして定着しつつあります。

そういった日本のHR市場で、Indeed同様、海の向こうから日本のHR情勢を一変させる可能性のあるサービスがやってくることがほぼ確実視されています。

それが「Google for Jobs」です。

ローカライズの影響か、日本ではまだローンチしていないゆえに情報が少ないですが、 帰国子女の筆者が英語記事を漁り、大まかな情報を本記事にてまとめさせていただきました。

Google for Jobsとは何か?

Google for Jobsとは、インターネット上に存在するあらゆる求人情報を、求職者が横断的に検索できるGoogle検索結果の新機能です。

学習されたAIアルゴリズムはリンクドイン、モンスター、グラスドアなどの主要求人サイトから求人情報を集め、求職者がGoogleにて仕事検索を行った際に、検索結果に新たな検索枠に求人を表示しています。

本サービスはGoogleが本社を構えるアメリカ合衆国にて、
2017年5月にローンチが発表され、その後は

北米ではカナダ
ラテンアメリカではブラジル
アフリカでは南アフリカ
ヨーロッパではスペイン
アジアではインド

などでローンチがされています。

Google for JobsがリリースされたHR市場の背景

求職者がアルバイト職を探している学生だとしても、家から近い距離で仕事を探している電気技師だとしても、家族と近い距離に引っ越そうとしている教師だとしても、彼らは今まで自身に適した求人を見つけることが難しかった。

現代のインターネット上にはあらゆる求人情報が散乱し、多すぎる情報から求職者は自身が求める条件やスキルにマッチした求人を探し出すのが難しかった。

結果、彼らは仕事に就いたとしても、何かしらのミスマッチを感じていた。

それと当時に、46%の在米経営者達は、オープンポジションに対して適切な人材を採用できていないことに経営面での課題を感じていた。
参照元「The Keyword」~Connecting more Americans with jobs

この課題に対し、Googleは彼らがインターネット上に数多くバラバラに存在するあらゆる求人情報を整理し、求職者に提示すれば、両者の課題を解決できるはずだと仮説だて、本サービスをローンチしたのだと推察されるでしょう。

Google for Jobsでは何ができるのか

①新しい検索結果枠
Google の検索窓に「近所の仕事」、「教師の仕事」や似たような検索ワードで検索すると、画像のような検索結果が表示されます。

②求職者が求める情報
・企業レビュー
アメリカ合衆国では、GlassdoorやIndeedが 求職者による企業レビューが盛んだが、もしGoogle for Jobsが日本でローンチされた場合、転職会議やVokers、カイシャの評判なども含めた形で、検索結果に表示されると予想されます。

③フィルター機能
画面上部に存在する条件や業界ボタンをクリックもしくはタップすることによって、その検索軸での求人検索を行えます。

④AIの機械学習
AIによって、より求職者に対してマッチすると思われる求人を求職者に提示します。

Google for Jobsによって何が変わるか

・求職者
→自身が求める条件に対して、よりマッチした求人情報に辿り着ける可能性が上がるでしょう。ただ、自身が求める条件を明確化し、所持するスキルをより高めるもしくは増やさなければ、情報不足によりAIは適した求人提案を行うことができません。

・経営者
→求める人物を採用できる可能性が上がるでしょう。ただしそのためには、AIが判断できるように、自社が候補者に求めるスキルをより明確化、条件などの募集要項を詳しく記載する必要があります。

求人が求職者にマッチしているかが上位表示されるかの基準なので、SEOに資金を投下している大企業とも戦えることになるのでこれは中小企業にとって、チャンスといえるでしょう。

まとめ

経営者、採用担当者はいつまでに何をどう対応すればいいのか。
日本語へのローカライズの関係で、正確なローンチ時期は未定です。ですが、本国での実装から早1年が経とうとしているので、今日や明日にGoogleが唐突に日本でのサービスを開始してもおかしくはないともいえます。

幸い、大手求人媒体などは対応を済ませており、こういった媒体に出航している社長や採用担当者は、心配ご無用です。

ただ、自社採用サイトに関しては、下記Googleの英語ページに記載されている「構造化データ」を、サイトに実装する必要があります。
https://developers.google.com/search/docs/data-types/job-posting
いち早くGoogle for Jobs対応の自社採用サイトを用意したい経営者や採用担当者は多いですが、日々の忙しい業務の合間を縫って実装を一から進めるのが手間はかかります。

そのため、すでに対応しているASPサービスなどを利用するのは早めの対応としては考えられるでしょう。

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