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2018/09/25

秋採用とは?中小企業こそ良い人材を獲得できる秘密

秋採用とは?中小企業こそ良い人材を獲得できる秘密
大手企業に対して知名度に劣る中小企業にとっては、新卒者の採用がなかなか思うように進んでいないのが現状ではないでしょうか。

一般的に新卒者の採用は、春に始まることで「春採用」とも呼ばれますが、今注目を集めているのが「秋採用」です。

秋採用とはどういったもので、どのようなメリットがあるのでしょうか。

そもそも秋採用とは

秋採用は、おおむね春採用の終わる9月に始まり、12月初旬頃まで続く採用活動を指します。

現在では、売り手市場も影響し、優秀な学生を集めるのに苦心している企業も少なくありません。そういうわけで、秋以降も採用活動を続ける企業が増えてきているのです。

秋採用をしているのは、知名度が高くないために、十分な人数を集められなかった中小企業がメインです。

一方で、マスコミやベンチャー企業のように、従来の枠にとらわれず、幅広い人材を迎え入れたいと考える企業もあります。

また、大手企業であっても秋採用を行うケースがあるようです。そもそもの採用枠が大きいために、春採用だけでは予定の採用数に届かなかったことが理由として挙げられます。

春採用とのいちばんの違いは、採用枠が小さいことです。
これは企業にもよりますが、採用枠が春の10分の1以下であることも、けっして珍しくありません。

したがって、少ない採用枠に就活生が集中してしまうわけですから、高倍率になりがちな傾向にあります。

秋採用で見込める人材

秋採用に応募してくる学生は、いまだに内定をもらえていない「就活延長組」が多くを占めます。

しかし、内定が出ていないからといって、優秀な学生ではないかというと、必ずしもそうとは言えません。

これといった目標もなく、とりあえず大手の採用試験だけを受け続けてきた結果、内定が出なかった学生も中には含まれています。

不採用の通知を何度も受けながらも、ようやく自分の進むべき方向が見えてきたことで、就職活動に意欲的に取り組むようになったという学生もいることでしょう。

他にも、春には就活をしたくてもできなかった学生や、理系学生で、春から夏にかけて卒業研究にかかりきりだったケースも考えられます。文系学生の場合、公務員志望からの「転向組」もいるはずです。

体育系の学生の中には、引退時期が4年生の秋以降という場合だってあるでしょう。

また、海外に留学している学生の場合、卒業は9月であることが多いため、秋から就職活動をする人は珍しくありません。

このように、秋採用であっても、あるいは秋採用だからこそ、優秀な学生の応募も期待できると言えます。

秋採用のメリット

春採用で、すでに大手企業から内定を得ているにもかかわらず、秋採用で中小企業に応募してくる学生もいます。

この場合、学生は大手の内定を蹴ってでも、その中小企業に入りたい理由を持っています。
世界に通用する技術を持った企業や、働きやすい労働環境など、その企業に大きな魅力を感じている証拠だとも言えます。

こういった学生は、とても意欲的に仕事に取り組んでもらえることが期待できますし、内定を出しても辞退者も少なく抑えることができるでしょう。

春採用では、いくつもの企業に応募していることが多く、大手から内定が出てしまうと他の企業の内定は辞退されてしまいがちです。

しかしながら、秋採用では、卒業まであまり時間が残されていないため、内定が出れば辞退するケースは少ないと考えられるからです。

また、秋採用では他企業との競争率を下げることができるメリットもあります。

当然ながら、春採用で予定の採用枠が埋まった企業は、秋採用は行いません。

したがって、春よりも秋の方が採用活動を行う企業の数は少なくなるという仕組みです。

このようなメリットから、春採用だけではなく、秋採用にも注目する企業が増えつつあります。

秋採用の注意点は

もちろん、秋採用で注意したい点もあります。

春採用に比べて、応募してくる学生の絶対数が少ないため、企業側にも学生側にも「焦りの感情」が出てきやすいという点です。

企業側は、中途採用や次年度の採用のことも考えなければならないため、精神的にも肉体的にも厳しい時期が続きます。
一方で、学生側も「一日でも早く内定を手にしたい」という気持ちで就職活動に臨んでいることでしょう。

こういうときだからこそ、企業側にも一層の誠意が求められます。
まずは、一人ひとりの学生としっかり向き合い、丁寧に話を聞くことを心がけましょう。

面接の席で、自社に好印象を持ってもらえれば、内定辞退率も下がるはずです。仮に、内定辞退になってしまった場合でも、その後のトラブルを未然に防ぐ効果も期待できます。

また、面接終了後の返事も、ずるずると引き延ばさずに手早く行うことが大切です。相手は、あまり時間の残されていない学生です。相手の立場を思いやり、とにかく誠意ある対応が採用成功のカギを握っています。

秋採用であきらめずに人材確保

春採用の期間が過ぎても、まだまだ優秀な人材は眠っています。

中小企業などで、新卒者の採用に苦戦を強いられている場合でも、秋採用で優秀な人材の獲得に成功できるチャンスがあります。

今年の採用は見送るしかないとあきらめる前に、秋採用の機会を上手に活用し、粘り強く採用活動を続けるのも一つの選択肢ではないでしょうか。

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