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2018/10/24

就活生が使い分ける就活サイトの実態、知っていますか?

就活生が使い分ける就活サイトの実態、知っていますか?
スマホやパソコンからWEBを利用した就職活動が一般的になり、今や就活サイトは多岐に渡ります。
闇雲に登録してしまうと情報の波に溺れてしまうということもあり、就活に慣れてくるとサイトを効率的に使い分ける就活生が増えてきます。
ここでは、多種多様な就活サイトの特性をまとめ、どんな学生がどんな就活サイトを選ぶのか、「就活生」の筆者の視点から見てみます。

就活生の情報収集のしかた

就活サイトには、大きく分けて5つのタイプがあります。
「ナビサイト」「特化型サイト」「逆求人サイト」「口コミサイト」「情報サイト」の5種類です。
それぞれの特性を以下にまとめてみました。

 

【ナビサイト】


就活生が最も利用するのがこちら。
就活生で知らない人はいないであろう、リクナビ・マイナビなどがこれにあたります。
就活の第一歩として、大学からもナビサイトの登録は勧められるため、ほとんどの就活生が登録します。
企業の条件検索機能や、就活に関するコラム、SPI対策や適職診断などのコンテンツを用意しているところも多く、総合的に「就活」をサポートするサイトです。
反面、掲載企業の多さが仇となり、就活途中から利用されなくなったりするため、就活初期に最も威力を発揮するサイトと言えるでしょう。
 

【特化型サイト】


志望業界が定まっている就活生や、理系・大学院生などの特性を持った就活生が利用するサイトです。
ナビサイトよりも掲載企業は少なく、母体数の少なさから検索しやすいという利点があります。
就活の意識が高い就活生が辿り着くサイトですが、大手志望や文系の学生は存在を知らずに就活を終えてしまうこともあります。
また、種類は少ないですが、企業の所在地を限定した地域密着型のサイトもあります。
 

【逆求人サイト】


就活意識がトップレベルに高い就活生が利用するサイトです。
就活生があらかじめ自己PRを始めとしたプロフィールを作成し、企業が個人的にアプローチする、スカウト型となっています。
ナビサイトが用意している自己PRよりもさらに濃い内容のプロフィールを求められるため、登録段階で心が折れてしまった就活生もいるのではないでしょうか(かくいう筆者も挫折しました)。
就活生を意欲のレベルでふるいにかけているため、優秀な経歴の人材が集まります。
 

【口コミサイト】


就活生が匿名性を保ったまま企業の評判や選考状況などを共有するサイトです。
企業名で検索すれば、就活生の本音が書かれた掲示板やページを見つけることができます。
内定者や離職者の書き込みもあり、そこでの評判を気にする就活生も多くいます。
一度自社の評判を検索してみてはいかがでしょうか。
 

【情報サイト】


就活に関する情報がまとめられたサイトです。
就活の進め方や企業・業種研究、細かな職種の違いなど、就活生に有用な情報がたくさん掲載されています。
多くのナビサイト・特化型サイトが就活情報を載せているため、情報サイトを単体で利用している就活生は少ないかもしれません。
個人ブログで赤裸々に語っているサイトもあります。企業名で検索すれば、元受験者の就活体験ブログがヒットするかも……。


ここまで、「企業情報」や「就活情報」をまとめたサイトを取り上げてきました。
就活生はこの5種類を用途によって使い分け、取捨選択しています。
次の項目ではその基準を探っていきましょう。

就活サイトの使い分け方

前の項目で、就活サイトごとの「特性」や「利用する就活生のタイプ」を見てきましたが、次は「利用時の意識」という側面から見ていきます。


【口コミサイト】【情報サイト】は、企業の公式な情報ではなく、就活生の生の声であったり、就活のマナーであったりと、面接の準備や暇つぶしとして使われることが多々あります。
「就活 マナー」などの簡単な検索ワードでもいくつもの情報サイトがヒットするため、特定のサイトのみを使う就活生は少ないでしょう。

一方、【ナビサイト】【特化型サイト】は掲載企業に特色があります。
尖った強みがないと、わざわざ大手以外のナビサイトに登録しようという就活生がいないためです。
企業をとりあえず検索しよう、という時には【ナビサイト】を使い、就活に対する知識が増えて志望業界が狭まってきたら【特化型サイト】を使うのです。
就活に対する意識は大きな差があると言えます。

【逆求人サイト】は前述の通り、就活に対する意識の高い就活生のみが利用するものです。
業種や職種、企業名ではなく、「人」で会社を選びたいという意識があります。
また、膨大な企業にエントリーし、日時調整に苦しむ従来型の就活よりも効率的で、就活生の間でも少しずつ主流になりつつあります。


このように、企業を漠然と探したいとき、効率的に就活をしたいときなど、就活生のその時の意識によって利用されるサイトは変わります
志望業界を絞り込んでいた就活生が、業界を見直す際には【特化型サイト】から【ナビサイト】への移行も考えられ、どれか1つだけを利用するというよりは、用途によって「使い分けている」という現状があります。

 

もう1つの就活サイト、「自社採用サイト」

前項では、5種類の就活サイトごとに、利用するときの意識の差が生まれているというお話をしました。
さて、ここまで意識的に言及してこなかった就活サイトがあることにお気づきでしょうか。


自社採用サイトです。


就活生の企業研究には手順があります。
まず【ナビサイト】や【特化型サイト】で企業名と業務内容、求人情報を確認します。
そして、「自社採用サイト」に移動するのです。
その後説明会やOB・OG訪問などでさらに企業への理解を深めていきます。

【ナビサイト】や【特化型サイト】のみを見た段階では、「プレエントリー」は行っても「エントリー」や「ES提出」までは至りません(数打ちゃ当たる理論の学生は別です)。
「実際にエントリーするか否か」「志望動機は何を押し出すか」を考える時には、必ずと言っていいほど志望企業が開設している自社採用サイトを参考にします。

どんなに条件がよくても、志望している職種・業種でも、自社採用サイトが魅力的でなければ就活生は選びません

「社員に会いに行くのはハードルが高い、でも企業の雰囲気を感じたい……」という就活生に、「私たちはこんな社風で働いてますよ!」ということがアピールできれば、就活生はそこで働くイメージをすることができます。
「働いている自分が想像できる」というのは、就活生が企業を選ぶ際の基準の1つです。

6種類の就活サイトのうち、就活生にとって最も比重の高いサイトですので、採用の際には最も力をいれたいところです。

就活生が自社採用サイトに求めるポイント

前の項目では、「自社採用サイト」を作る重要性についてお話してきました。
では、就活生の気を惹くためにはどのような点に気を配ればよいのでしょうか。

 

【目に優しい色遣いor企業カラーを全面に打ち出したデザイン】


例えば、株式会社コミットは、黄・緑・青を基調とした爽やかな色使いのサイトです。
それに対し、三菱UFJ銀行は、どのページにも企業カラーである赤が入っています。

目がチカチカしてしまうようなカラフルな色遣いは、就活生に嫌厭されがちです。
企業カラーがなければ3色までに抑え、落ち着いた色味で統一すれば目に優しいオシャレなサイトになります。
企業カラーを明確に打ち出し、特定の色が一般的に認識されている場合は、メインの色遣いを単色に揃えるとオシャレなサイトになります。
デザインに凝ったサイトも、シンプルなサイトも、「色遣い」に統一性を持たせればオシャレに見えるのです。

 

【社員の顔が見える】


デザインで気を惹けたなら、次は「社員の顔が見える」サイトを目指しましょう。
『「なんか変?」な就活方法、2018年の『ユニーク採用』10選』でも取り上げた、ADK(アサツーディーケイ)のように、本名・経歴・Q&Aといった丁寧な社員説明が主流でしょう。
株式会社コミット では、ニックネームと2~3行の簡単な他己紹介のみとシンプルです。

大事なのは、「いかに多くの社員の顔が見えるか」です。
詳細にこだわることで数人の社員しか掲載できないのであれば、詳細は簡略化してたくさんの社員を掲載しましょう。

 

【就活生に「共感」してほしい点を明確にする】


オシャレなデザインで、魅力ある社員がたくさん見れる……。
就活生へのあと一押しは、「就活生に何を求めるか」を的確に伝えることです。
性格の面でも、共感してほしいビジョンでも、社員として何を大事にしてほしいかということでも、表現の仕方は自由です。
就活生の自己評価と企業が求める人材が一致するかどうか、ということは企業選びの際に確実に考慮される点です。
「企業の好み」を確実に伝えましょう。


採用サイトに掲載するコンテンツの内容に決まりはありません。
まずは、以上の3つに気を配り、「ブラウザバックされないサイト」を目指しましょう
「就活生の情報収集のしかた」「就活サイトの使い分け方」「自社採用サイトの重要性」「就活生の気を惹く自社採用サイトの特徴」の4つを取り上げました。
多種多様な就活サイトは、それぞれの役割においてニーズに応じて細分化し続けています。
企業は、就活生のどの意識(企業をざっと見たいのか、他社との比較をしたいのかなど)のときに見られたいのかを意識して、就活サイトを使い分けてみてはいかがでしょうか。
また、掲載依頼だけでなく、自社を最大限アピールする場としての「自社採用サイト」を今一度見直し、就活生にとって魅力的なサイトをぜひ目指してみてください。

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