ちょくルートMagazine

2018/11/16

20代接客業経験者に聞いた、辞めようと思った理由6選!

20代接客業経験者に聞いた、辞めようと思った理由6選!
前回の記事では飲食店で働く20代の若者の考え方を取り上げました。
20代飲食経験者に聞いた、辞めようと思った理由7選!
今回は第2弾として接客業バージョンの記事になります。
実際に接客業経験者に直接インタビューし、勤務中に何を思い、何がストレスになっているのか、反対に何がモチベーションに繋がっているかなどについて考えていきたいと思います。

接客業で働くのを辞めたくなった瞬間

今回、20代接客業経験者として、カラオケスタッフ、漫画喫茶店員、ホテルマンの方にインタビューさせていただきました。
 

①態度の悪いお客様の対応に疲れた


接客業をしていれば日常茶飯事かもしれませんが、お客様の態度が著しく悪く、相手をした従業員が疲弊してしまうといったケースです。
お客様の中には、接客に対して心無い言葉を投げられたり、物を投げたりする人もいるそうです。

団体客の対応や、飲食店であれば酔ったお客様の対応はトラブルになりやすいため、できるだけトラブルを未然に防ぐために責任者が事前に対応したり、複数人で対応したりするのが望ましいでしょう。
トラブル後は対応を頑張った従業員のケアをすることも大切です。
 

②お客様からの一方的な告白をされた


従業員が安心して働けるようにすることは、経営者の責務です。来ていただけるお客様の質にも気を付ける必要があると言えそうです。
お客様とはいえ、酷い場合ストーカー化し、従業員のプライベートにまで干渉してくる可能性もあるため、
経営者は事態に気づいた段階ですぐに対応し、悪質なら店への出入り禁止や警察対応など早急に手を打つようにしましょう。
 

③何度言ってもお客様がルールを守ってくれない


利用時間を過ぎても退出してくれない、使ったものを元の位置に戻してくれないなど、予めお店のルールを伝えていても守ってくれないケースです。
何度も同じことを忠告していると従業員は精神的に疲弊していきます。
一人でもそういうお客様がいると、他のお客様にも影響していくことになるので、悪質なお客様には強めに警告し、場合によっては出入り禁止でお店のルールを守っていただく対応が必要とされるでしょう。
 

④一部のお客様が店内を汚く利用する


お客様に貸しているスペースを非常に汚く利用されて、毎回清掃に時間がかかり疲弊してしまうパターンです。
部屋中にゴミやふけが散乱していたり、吐しゃ物がそのままになっていたりして、それらの清掃に毎日のように追われていたそうです。
インタビューしたカラオケスタッフの人の中には、平均週6で嘔吐処理対応をしていた猛者もいました。
入店前に予め警告し、泥酔状態のお客様は入店させないなど、ルールを徹底させましょう。
 

⑤拘束時間が長かった


一回の勤務時間が18時間あり、肉体的にも精神的にも疲れてしまったパターンです。
途中で仮眠が取れる程度の休憩があるとは言え、完全には休まらず、そんな中で行う業務は集中力が切れていることがほとんどだったと言います。
長時間労働の現場で従業員の定着率が悪い場合、今一度労働環境を見直す必要があると思います。
 

⑥従業員不足で忙しすぎる


接客業は慢性的に人手不足気味だと思いますが、そのしわ寄せで一人当たりの仕事量が増えすぎてしまい、定着率が上がらないといった問題です。
従業員を増やすのはそれなりにコストのかかることですが、それを怠ってさらに従業員が減ってしまっては本末転倒です。
常に欠員が出ても店が回る程度には従業員を確保しておきましょう。

仕事を辞めずにモチベーションを保てた理由

①困難を乗り越えた時の達成感


忙しかったり急なトラブルがあったりするからこそやりがいが生まれ、日々生き生きしていられたという方がいらっしゃいました。
またイベントの企画経営を任され、それをきちんと最後までこなせたときに達成感を感じ、モチベーションに繋がったという方もいらっしゃいました。
人にもよりますが、ある程度忙殺されているくらいがちょうどいい人は一定数います。
暇すぎて辛そうな人がいたら、新しいことに挑戦させるのも良いかもしれません。
 

②従業員同士の飲み会


従業員同士仲が良く、たまに飲み会が開催されるととても盛り上がるので、また仕事を頑張れるというケースです。
この状況を作れると、手放しだとしても従業員の定着率は下がりにくくなるので、非常に好循環ですが、この環境を作るのは一筋縄ではいきません。
日々従業員の気持ちに寄り添えるかが大切でしょう。
 

③時給、福利厚生が良かったから


待遇面が良かったという非常によくあるケースです。
時給が良くて続けていた人曰く、給与が高かった分、それに見合う仕事をしようと意気込んでいたことがモチベーションアップにつながっていたそうです。
仕事量や仕事内容に見合う給料になっているか、今一度見直してみてはいかがでしょうか。
 

④暇な日は本当に暇だったから


忙しい日がある反面暇な日もあり、そういう日は得した気分になれることから長続きしていた方もいらっしゃいました。
お店側でこれを調整するのは難しいことですが、たまに楽な日があるとラッキーだと感じる人がいることは覚えておいて損はないと思います。
 

⑤お客様とプライベートでも遊ぶ友達になれた


お客様と仲良くなっていくのを楽しみに働いている方もいらっしゃいました。
例えばカラオケ勤務で自分もカラオケが好きな場合、来店されるお客様との会話も弾みやすくなり、とても好循環です。
従業員を雇用する際は、その業界が好きかどうか確認してみるのもよいでしょう。
 

⑥お客様に褒められたとき


最も意見が多かったのはお客様に褒められたときでした。
「笑顔がいいね」、「ハキハキしていていいね」、「今日は楽しかったよ」など感謝の言葉を言われると、疲れを忘れられるときがあるようです。
やはりお客様の何気ない“ありがとう“がモチベーション維持に一番つながると思います。
お客様からだけでなく、従業員同士でも互いに感謝し合う関係を作れれば、同じ効果があると思います。
定着率の向上は、従業員同士良いところを見つけ合う努力をすることから始まるのかもしれません。

定着率の向上事例

株式会社鳥貴族では、マイナスの意味での「当たりまえ」をなくしたいという思想から仕組みを作り、継続することで定着率を向上させています。
その取り組みを以下に挙げていきます。
 

部門を超えた新入社員フォロー


鳥貴族では、早期離職者を減らすための試みとして、入社した1カ月前後に面接官が店舗に訪問しています。
これは、現場で相談できないことがあったときに、それらを聞き出し改善することを目的としています。
当然、現場の店長のことも信頼していますが、すべての面倒を見ることはできないだろうといった判断から、人財部がフォローをし、離職率を激減させています。
 

無断残業NG


鳥貴族では、無断での残業や休日出勤を禁止しています。
多少の残業は事後報告でも問題ないそうですが、その都度上長への申告が必要になります。
どうしても残業が必要な場合は、その理由やしないようにするための対策などを話し合う必要があるため、自然と残業時間が短縮されます。
こういった取り組みをすることで、上長も残業を減らすにはどうすればいいか一緒に考えるようになり、好循環が生まれます。
このように当たりまえの改善や制度の見直しを図ることで定着率を向上させています。
20代接客業経験者のさまざまな考え方に触れてきましたが、これらの辞めたくなった理由は20代でなくとも言えるものが多かったのではないでしょうか。
世代は違えど、業務中に感じることは似たり寄ったりであるケースが多いということでしょう。
まずは自分が業務中に感じていることを従業員と一緒に共有することから、定着率の向上は始まるのかもしれません。

求人・採用に関すること、まるごと相談にのります!

採用でお悩みのご担当者様、 どんなことでもお気軽にお問い合わせください。

関連記事


ちょくルートMagazineについて

ちょくルートMagazineは、経営戦略は「人」であると考える経営者、人事担当者向けに人材不足の問題を解消すべく、採用に関するニュースや求職者動向、成功事例を発信するメディアです。特に、自社採用サイトを活用した採用手法をお届けしています。

ちょくルートMagazine