ちょくルートMagazine

2018/05/08

第1回 ちょくルート採用を実践してみよう「そもそもちょくルートって何?」

第1回 ちょくルート採用を実践してみよう「そもそもちょくルートって何?」
<ちょくマガ編集部より>
このコンテンツは、本来ならば専任スタッフのサポートのもと進める「ちょくルート採用」を、ここをご覧になっている企業様ご自身で実践してもらおう!という目的で書かれたものです。
「ちょくルートとは何なのか」ということから、ちょくルートを実践するための準備、チーム構成および必要なスキル・知識、集客のためのIndeed活用などを、人事担当の山田くんとその先輩の片岡さんの対話形式でフランクにご説明いたします。新たな採用手法を探している経営者様、既存の求人媒体でなかなか効果が上がらず困っている人事担当者様、ダイレクトリクルーティングに興味のある方まで、幅広い皆さんに役立つ記事になっています。ぜひお楽しみください!
 

<登場人物>
①山田くん
某製造メーカー勤務の社会人4年目。前任の退職を機に採用人事担当になったが、応募も採用もうまく行かず困っている。

②片岡先輩
あたらしい採用手法「ちょくルート」を扱うベテラン営業マン。山田くんの大学の先輩。

scene:001 「求人媒体はもう時代遅れ?」

大学時代から馬があった二人。社会人になってからも年に数度は会って近況報告をする仲でした。 久しぶりに山田くんからの電話を受けた片岡先輩は、いつものような何でもない会合を想像していましたが、山田くんは何か悩んだ様子。「求人業界で働く先輩に、相談に乗ってもらいたいことがあるんですけど」
……そんなわけで二人はいつもの居酒屋にやってきました。ビールで乾杯し、ひとしきり思い出話に花を咲かせたあと、山田くんが切り出しました。
山田くん
先輩、それで本題なんですけど……。

片岡先輩
ああ、うん。何か相談事があるっていってたな。

山田くん
まあ、仕事の話なんです。俺、ちょっと前に会社の採用担当になったんですよ。

片岡先輩
うん、聞いたような気がする。

山田くん
ただ、それまではずっと営業をしてたわけでしょ。急に人事と言われてもわからないことだらけで。前任の欠員補充で異動になったんで、アドバイスしてくれる先輩もいないし、困ってるんですよね。

片岡先輩
ああ、そういうことか。だから俺に声をかけたんだな。

山田くん
そうなんですよ。採用がこんなに難しいなんて思ってなかったんです。全然うまくいかなくて……。

片岡先輩
山田の会社って何業界だっけ?

山田くん
製造メーカーで自動車関連の部品を作ってます。従業員は160名くらいで、関連会社が3社ほど。

片岡先輩
なるほどね。求人は常に出している感じ?

山田くん
ええ、いつでも人手不足って感じなんで。いろんな求人媒体に常に掲載している状態です。でも、なかなか応募も来ないし、たまに来ても質があまりよくなかったりして。

片岡先輩
確かに今は、完全な売り手市場だからね。有効求人倍率も上がるばかりで、少ない求職者をたくさんの企業が「取り合って」いる状態だ。

山田くん
確かに応募数も減ってきたし、正直、求職者の質もイマイチで……。たまに「この人はいいな!」って人が来て、内定まで出すんですけど、「他に決まってしまったので辞退します」って言われちゃうんですよね。

片岡先輩
そりゃ、優秀な人ならなおさら採用は難しいさ。そもそも、求職者は平均5社は同時期に応募しているというデータもある。つまり、山田の会社のほかに4社に応募してるって考えていた方がいい。応募が来たからといって、山田の会社にどうしても入りたいと思ってる人とは限らないんだ。

山田くん
そんなあ……。じゃあ、どうすればいいんですか。

片岡先輩
ちなみに山田の会社は自社採用サイトは持ってる?

山田くん
自社採用サイト? ああ、何年か前に作ったものが一応ありますね。ほとんど放置状態ですけど。

片岡先輩
もったいないな。今は自社サイトで採用成功している会社が増えているんだぞ。

山田くん
自社サイトで? 先輩、何言ってるんですか。名のある大手企業ならまだしも、ウチみたいな中小企業の自社サイトなんて、そもそも誰も見てないですよ。

片岡先輩
そう、ポイントはそこだ。山田の言う通り、見られなければ応募も来ない。だから当然、たくさんの人に見てもらうための工夫が必要になる。また、仮に見てもらえたとしても、採用情報が魅力的でなければ応募はしないよな? つまり、どういうページを作るか、というのも重要だ。

山田くん
ちょ、ちょっと待って下さい先輩。僕は自社採用サイトの作り方を聞きたいわけじゃないですよ。なんていうか、「こんなイケてる求人媒体があるぞ」とか「この媒体ならこのプランで出すのがお得だぞ」とか、そういうアドバイスをくださいよ。先輩はそういうのに詳しいだろうと思って呼んだんですから。

片岡先輩
違うんだよ、山田。これからはもう、求人媒体だけに頼ってる時代じゃないんだ。むしろ、求人媒体を通さず、直接求職者とつながる採用、つまり「ちょくルート」での採用が重要になっているんだ。

山田くん
ちょくルート? 何ですかそれ。

片岡先輩
そうだな、じゃあまず、そこから説明していこうか。
 

scene:002 「これからの採用手法、ちょくルートとは?」

求人媒体についてのアドバイスを聞きたかった山田くんでしたが、片岡先輩はなぜか「自社採用サイト」の話を始めます。大学時代から、どんな相談事にも親身になって耳を傾けてくれた片岡先輩です。半信半疑ながら、先輩の言う「ちょくルート」なる採用手法について、聞いてみることにしました。
山田くん
先輩、その「ちょくルート」って何なんですか?

片岡先輩
ちょくルートというのは、一言で言えば、仕事を探している求職者と、人が採用できなくて困っている企業を、「直接結びつける」仕組みのこと。

山田くん
直接結びつける?

片岡先輩
そう。これまでは、求職者と企業の間には、常に求人媒体があったよな。サイズや掲載期間に応じて掲載料を払い、採用情報を一般公開するというやり方だ。

山田くん
ええ。フリーペーパーなのかWebメディアなのか、あるいは新聞広告なのかっていう違いはあっても、普通はそういうやり方をしますよね。

片岡先輩
もちろん、その手法で採用成功している場合は問題ない。ただ、山田の会社みたいに、常に求人広告を打っているのに成果が上がっていない場合は、ちょくルートを使った採用を検討してもいいと思う。

山田くん
ちょくルートって、その、自社サイトで採用するっていう……

片岡先輩
そう。イメージ的にはこんな感じだ。
山田くん
なるほど。求人媒体を通さず、求職者と直接つながる。……いや、図の意味はわかりますけど、要するに「それができれば苦労しない」って話でしょ?

片岡先輩
もちろんそうだ。だが、実際「ちょくルート」を導入した企業の多くが、応募数増加、採用コスト削減、求める人物像の採用、採用後の定着率UPといった効果を実感している。

山田くん
ふうん。でも、一体どうやってそんな効果を出すんです?

片岡先輩
大きくわけると2つの柱がある。1つは、「オウンドメディアの構築」だ。

山田くん
オウンドメディア?

片岡先輩
簡単に言えば、自社採用サイトや採用ランディングページなど、目的に特化したメディアのことさ。まず、募集要項や仕事のやりがいなどを発信するためのメディアを作っていくわけだ。山田の会社のように、既に自社採用サイトが存在する場合はそれをベースに作っていくこともあるし、イチから企画して形にしていく場合もある。

山田くん
ふうん。でも、普通のサイトとオウンドメディアって何が違うんです?

片岡先輩
定義は様々だけど、「特定のことについて積極的に発信をするサイト」をオウンドメディアと呼ぶことが多いかな。「積極的な発信」というのがキーワードだ。世の中には、作ったら作りっぱなしで全然更新されてないサイトも多くあるだろ?

山田くん
ああ、確かに。コーポレートサイトなんかは特に、何年も更新されてないってことがザラにありますよね。でも、逆に言えば、しっかり発信できるならコーポレートサイトでもいいってことですか?

片岡先輩
もちろん、それでOKの場合もある。だけど、欲しいターゲットがコーポレートサイトの雰囲気と違う場合もあるし、コーポレートサイトで採用に関する情報を大々的にPRすべきかどうか、という問題もある。だから基本的に、採用のためのオウンドメディアはコーポレートサイトとは別に持つべきだと思うね。

山田くん
なるほど、ちょっとわかってきました。でもそれなら、従来の求人媒体でもいいわけじゃないですか。あれはあれで、採用に特化したメディア、なわけでしょ。それをわざわざわ自社サイトでやるメリットはあるんですか?

片岡先輩
そうだな、わかりやすいところで言うと、掲載料はかからないし掲載期間も決まってないってことかな。自社運営のサイトだから、サーバー代だけ払えばいつまでも掲載が可能だ。それに、文字数の制限もなければレイアウトも自由だから、自分たちの表現したいように表現できる。

山田くん
ああ、掲載費がかからないなんて最高ですね! ……でも、さっきも言いましたけど、どれだけいいものを作ったところで、ページを見てもらえなきゃ意味がないでしょ? そもそも求人媒体に僕らが出稿するのは、そこに求職者が集まっているからなわけですよ。

片岡先輩
そう、そこでもう一つの柱、「プロモーションの最適化」の登場だ。

山田くん
プロモーションの最適化?

片岡先輩
ちょくルートが最終的に目指すのは、広告費をかけずに自社サイトで採用できる状態だ。でも、それを実現するのは簡単じゃない。山田の言うように、「求職者に見てもらえる」状態をまず作る必要がある。

山田くん
ですよね。それをどうやるかって話です。

片岡先輩
その方法を教える前に、ちょっと質問。山田がたとえばどこかに出張に行ったとするよな。仕事を終えて、さあどこかで一杯やってホテルに帰ろうと思ったとする。

山田くん
ああ、はいはい。営業時代はよくあったシチュエーションです。

片岡先輩
でも、山田はその土地をよく知らないわけだ。どこにどんな店があるか知らない。そういう時、例えばうまい居酒屋を探すとしたらどうする?

山田くん
そりゃ、スマホ使って検索でしょうねえ。
片岡先輩
そうだよな。今の時代、皆そうだ。「わからないことがあれば検索しよう」が当たり前になった。「名古屋 居酒屋 オススメ」とか、「福岡 焼き鳥 人気」とか、自分の好きなキーワードを入れて検索すれば、Google先生が何でも教えてくれる。

山田くん
確かにそうですけど、それが何か?

片岡先輩
仕事探しでも、全く同じことが起きているんだよ。検索サイトを立ち上げて、求人媒体の名前を検索して、求人媒体のトップページに行って、その上でどこのエリアで、どんな職種で、給与はいくら以上、というような希望に合う仕事を探す。こういう手順を踏まず、パッとスマホを取り出して、「神奈川 製造 高時給」のようなキーワードをいきなりGoogle検索する人が増えているってことだ。この動きは、求人情報に特化したIndeedが出てきてさらに加速した。

山田くん
あ、Indeedって、最近よくCMやってる……

片岡先輩
そう。そのIndeedやGoogle・Yahooのリスティング広告などを絡めて、オウンドメディア(自社採用サイト)をプロモーションしていくんだ。つまり、Google検索で仕事探しをしている人たちを対象に、広告を打っていくということ。まあこのあたりは後でじっくり説明するけど。

山田くん
なるほど……自由なフォーマットで存分に表現できる自社採用サイト
を用意して、それをIndeedなどを使ってPRしていくと。

片岡先輩
そう、そのサービスを「ちょくルート」と言う。

山田くん
ちょくルート……そうか、求人媒体を通さず求職者と直接コンタクトするから、ちょくルート。少しわかってきました。でも、疑問が色々と……

片岡先輩
OK、じゃあ今度は山田からの質問に答えていくよ。
 

scene:003 「就職活動もスマホ、が当たり前の時代」

先輩の話をきちんと理解できたわけではないけれど、「ちょくルート」が今までにない新しい採用手法であることはわかってきました。GoogleやIndeedなどの固有名詞が出てきたことで、リアルさも増していきます。山田くんは追加のビールを頼むのも忘れ、いつもの優しげな笑顔を浮かべた片岡先輩に質問を続けます。
山田くん
そもそもの話、仕事探しってそんなにライトな感じになっているんですか? 僕らの時代、就職活動をスマホでやるなんて考えられなかったですけど。

片岡先輩
現状、スマホとパソコンで比較すると、7:3、場合によっては8:2というデータもある(※)。スマホでの就職活動はもう、当たり前のことなんだよ。それにな、パソコンからスマホになったからといって、求職者の心情が別にライトになってるわけじゃない。ただ使用するデバイスが変わったと言うだけなんだよ。
スマホ就活!最近の就活生のPC・スマホの使い分けの実態

山田くん
そういうもんなんですかね。人事担当の立場からすると、「スマホで応募? やる気ある?」なんて思っちゃうけどなあ。

片岡先輩
それはお前の頭が古いよ(笑)。俺たちだって、上の年代の人からは「今どきの若者はパソコンなんかで就職活動をする。けしからん」って言われたじゃないか。

山田くん
ああ、そういやそうでしたね。

片岡先輩
とにかく、アルバイトやパートはもちろん、中途採用も新卒も、世の中は明らかにスマホでの求職活動・応募が当たり前になってきている。まあ、Webデザイナーとかエンジニアとか、普段からパソコンを使う職種の募集については、まだパソコンの方が多かったりするけどね。それでも、世の中の流れは確実にスマホ。ここはまず押さえておくべきポイントだ。

山田くん
わかりました。でも先輩、いわゆる大手求人媒体だって、スマホ版があるじゃないですか。アプリが出てたりもするし。ああいうのでいいんじゃないですか?

片岡先輩
そうだな、確かに各社、スマホへの対応が進んでる。実際、アプリ経由での応募も増えているよ。さっきも言ったけど、それでうまくいっている場合は全然問題ない。ただ、まあ、否定するわけではないんだが、「ちょくルート」の方がよりニッチなターゲットに訴求できる、というのはある。

山田くん
ニッチなターゲット? なんですそれ。

片岡先輩
求人メディアって、皆だいたい同じ作りになっているよな。一番上にあるのは、検索窓だ。職種とか地域とか、あるいは働き方とか、自分の求める条件を指定して、「検索」ってやるわけだ。

山田くん
ああ、はいはい。そうですよね。

片岡先輩
そうすると、条件に合致した求人広告が一覧化して並ぶわけだ。つまり、求職者はその中からさらに選ぶ必要がある。

山田くん
ええ。それの何がおかしいんです?

片岡先輩
つまり、「自分にドンピシャ」な求人広告が一発で見つかるわけではないということなんだ。また、求人媒体は基本的に原稿サイズとかオプションをたくさんつけている会社が上に表示されるようになっているから、1件目から10件目まで、全部同じ企業の別支店がズラッと並んだりする。

山田くん
ああ、それわかります。大手さんがいい場所を占領してて、僕らの原稿は3ページ目とか4ページ目とかになっちゃうんですよ。

片岡先輩
そう、だから、もしかしたら山田の会社がその求職者に最も合っているかもしれないのに、それを見つける前に別の求人広告に捕まってしまう。要するに、よくある給与や待遇、場所といった条件検索では、自分の本当に求めている求人原稿が探しづらいという現実があるわけ。

山田くん
なるほど……。いやでも先輩、フリーワード検索ってあるじゃないですか。あれでもっと細かく条件を入れればいいんじゃないですか?

片岡先輩
そうだね。普通の条件検索よりは、より具体的な検索ができるだろうね。そこで2つ目のポイントだけど、「求職者は、複数の媒体を使いたい」という点。

山田くん
複数の媒体?

片岡先輩
そう。今の求職者って、以前にも増して「失敗したくない」という思いが強いんだよ。ブラック企業とか、残業代の未払いとか、過労死とか、最近そういう話題も多いしね。そこで強くなるのが、「たくさんの情報の中から自分で選びたい」という感覚だ。だから複数の媒体を見比べるわけ。他の媒体にもっといい広告がないか、それをしっかり確かめてから応募するんだ。

山田くん
なるほど……。でも、大変じゃないんですかね、複数の媒体を見比べるって。

片岡先輩
そうだな、大変だよな。求職者だって、できれば効率的に探したい。……そこで、思い出さないか? 今の時代、俺たちにはものすごく便利なツールがあるじゃないか。

山田くん
え? ツールですか。……えーと。

片岡先輩
Googleだよ。検索サイトで検索すれば、媒体横断的に求人広告が探せる。

山田くん
あ。
片岡先輩
そして、Google検索の求人広告版とも言うべきIndeedがここで力を発揮する。Indeedを一言で言えば、要するに「求人情報に特化したGoogle」だからね。

山田くん
はー、なるほど。

片岡先輩
結果、そういう意味でも求職者は検索サイトで直接検索する方向に流れつつある。既存の求人媒体の条件検索より詳細な条件設定ができるし、かつ、媒体横断的に求人広告が探せるわけ。そういう状況だとすれば、求人広告を出す側としては、むしろ「検索サイトからの流入に強い状態」を作るべきだと思わないか?

山田くん
うーむ、確かに。それが先輩の言ってた「ちょくルート」ってやつなんですか。

片岡先輩
そう、その中の一つの柱、「プロモーションの最適化」というのがそれだ。

山田くん
ああ、なるほど。プロモーションの最適化って、要は「検索サイトからの流入に強い状態を作る」ってことなんですね。

片岡先輩
その通り!

山田くん
うーん、でも先輩。やっぱり僕、既存の求人媒体は出しといた方がいいと思うんですけど。

片岡先輩
それはなぜ?

山田くん
いや、だって、これまでずっとそうしてきたわけですし……。

片岡先輩
なるほど。じゃあ次は、そのあたりについて考えてみようか。
 

scene:04 「求人媒体に出し続ける意味」

片岡先輩の言う「ちょくルート」についての理解は深まってきたけれど、かといって「じゃあ求人媒体はもうやめよう」とは言えない山田くん。他の企業も皆揃って求人媒体に出稿しているわけで……。山田くんのテンションは下がり始めます。
山田くん
……先輩のお話はよくわかりました。求職者がパソコンよりスマホを使うこと、求人媒体ではなくGoogleなどの検索サイトで探す人が増えていること、それも事実なんでしょう。でもやっぱり、「自社サイトで採用成功を!」とはなかなかならないですよ。

片岡先輩
どうしてだい?

山田くん
だって、ウチの会社って、大した特徴ありませんもん。会社規模もそこまで大きくないし、誰もが知ってる商品を作ってるわけでもない。さっき先輩が言ってた「検索サイトからの流入に強い状態」を作ったとしても、それで採用成功するとは思えないんです。仮にうちのサイト……とか言うんでしたっけ、それをたくさんの人に見てもらえたとして、応募してもらえるかなあ。

片岡先輩
なるほど、気持ちはわかるよ。でもそれ、求人媒体でも全く同じことが言えないか?

山田くん
え?

片岡先輩
求人媒体に一体何万社の会社が広告を載せてると思ってるんだ? お前の会社は既にそこで戦いを挑んでいて、そして、勝ててないんだろう? そしてお前自身、その原因をわかってる。特徴がなくて、知名度もなくて、会社規模も小さい、そんな会社に誰も応募するはずがない、そう思いつつも、ずっと掲載し続けてるわけじゃないか。決して安くない掲載費を払って。

山田くん
それは……

片岡先輩
何度も言っているように、それでうまくいってる場合は何の問題もない。ただ、うまくいっていないのに、つまり、採用ができていないのに、求人媒体に出し続けるのはリスクじゃないのかと言いたいんだよ。

山田くん
まあ……それはそうなんですけど。でも、逆に言えば、先輩の言う「ちょくルート」だって同じってことじゃないですか。採用競合はたくさんあるし、検索力を高めて仮に見てもらえたとしても、メリットが伝えられなければ応募されないわけだし。

片岡先輩
その通り。だから当然、「どういうメッセージを伝えるか」については一生懸命考えなければならない。……ちなみに今、山田の会社を担当している営業さんは、どんな提案をしてくれている?

山田くん
営業って、求人媒体の営業ってことですよね。うーん、そうだな、効果があまりよくないから、もっと大きな広告枠にしましょうって言われたかな。あと、検索順位を上げるオプションがあるからそれをつけてみましょうとか。

片岡先輩
なるほどね。でもそれはどちらも、「内容に関する提案」ではないよな。広告枠を上げるのも検索順位を上げるオプションも、さっきまで話していた「検索に強い状態を作る」ためのものだ。

山田くん
確かにそうですね。原稿のキャッチコピーや文章は、あまり変えてないです。……でも先輩、話が堂々巡りですよ。「じゃあどういう内容にすればいいのか」というところが、全然わかりません。

片岡先輩
そうだな。それこそがはじめの方に話した「自社採用サイトの構築」というところにつながってくる。どういう内容のメディアを作っていくのか、そこについて次は説明しよう……と言いたいところだが、そろそろ時間なんだ。続きはまた次回、ゆっくり教えてやるから。

山田くん
ああ本当だ、もうこんな時間だ。じゃあ近々、よろしくおねがいしますよ、僕、本当に困ってるんですから。

求人・採用に関すること、まるごと相談にのります!

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