2018/06/05
第2回 ちょくルート採用を実践してみよう「どんな求人広告を出すべきなのか」
<ちょくマガ編集部より>
このコンテンツは、本来ならば専任スタッフのサポートのもと進める「ちょくルート採用」を、ここをご覧になっている企業様ご自身で実践してもらおう!という目的で書かれたものです。
「ちょくルートとは何なのか」ということから、ちょくルートを実践するための準備、チーム構成および必要なスキル・知識、集客のためのIndeed活用などを、人事担当の山田くんとその先輩の片岡さんの対話形式でフランクにご説明いたします。新たな採用手法を探している経営者様、既存の求人媒体でなかなか効果が上がらず困っている人事担当者様、ダイレクトリクルーティングに興味のある方まで、幅広い皆さんに役立つ記事になっています。ぜひお楽しみください!
「ちょくルートとは何なのか」ということから、ちょくルートを実践するための準備、チーム構成および必要なスキル・知識、集客のためのIndeed活用などを、人事担当の山田くんとその先輩の片岡さんの対話形式でフランクにご説明いたします。新たな採用手法を探している経営者様、既存の求人媒体でなかなか効果が上がらず困っている人事担当者様、ダイレクトリクルーティングに興味のある方まで、幅広い皆さんに役立つ記事になっています。ぜひお楽しみください!
<登場人物>
①山田くん
某製造メーカー勤務の社会人4年目。前任の退職を機に採用人事担当になったが、応募も採用もうまく行かず困っている。
②片岡先輩
あたらしい採用手法「ちょくルート」を扱うベテラン営業マン。山田くんの大学の先輩。
①山田くん
某製造メーカー勤務の社会人4年目。前任の退職を機に採用人事担当になったが、応募も採用もうまく行かず困っている。
②片岡先輩
あたらしい採用手法「ちょくルート」を扱うベテラン営業マン。山田くんの大学の先輩。
scene:005 「固定文言化している求人広告」
先日、片岡先輩から「ちょくルート」についての説明を受けた山田くん。その話を思い出しつつ求人媒体を見てみると、「あれ? こんな感じだったっけ……」と、並んだ何十本もの求人広告に違和感を覚えました。「早く先輩の話の続きが聞きたい!」そう思った山田くんは、片岡先輩とランチする約束を取り付けます。
数日後――おいしいトンカツを食べながら、山田くんはさっそく切り出しました。
数日後――おいしいトンカツを食べながら、山田くんはさっそく切り出しました。
山田くん
このあいだの先輩の話を聞いて、求人原稿をあらためて見てみたんですよ。
片岡先輩
そうなんだ。どう感じた?
山田くん
いや〜、自分がいかに「会社目線」で求人を出していたか、と気づきましたね。
片岡先輩
というと?
山田くん
ユーザー、つまり求職者の目線をぜんぜん持ててなかったんですよ。
片岡先輩
なるほどね。でも、それはすごくいい気付きだと思うよ。
山田くん
それで、「自分が転職先を探しているとしたら」っていう気持ちで使ってみたんですけど、いや、驚きました。細かく検索条件を設定したつもりでも、ものすごくたくさんの広告が表示されるんですよ。あの中から「自分にピッタリの会社」を選ぶのは大変でしょうね。
片岡先輩
そうだね。さらに言えば、どれだけ詳しく求人広告を見比べても、その会社のことはよくわからなかったりする。
山田くん
ん? どういうことですか。
片岡先輩
いい意味でも悪い意味でも、「求人広告的」な表現が既にできあがっているということさ。どこも自分たちの会社をよく見せたいから、あんまり悪いことは書かないだろ? 結果、「教育体制万全」とか「キャリア制度充実」とか「和気あいあいとした職場」といった、どこかで見たような言葉が並ぶことになる。
山田くん
ああ! ウチの会社の求人にもそういうの書いてます。でも確かに、他の会社の求人でもよく見ますね……。
片岡先輩
もちろん、それらがメリットであることは確かだよ。教育体制が整っているのも、中長期的なキャリアプランが整っているのも、社員同士の仲がいいことも、求職者へアピールすべきポイントだ。問題は、それらがあまりに固定文言化してしまっていて、「具体的な情報」がほとんど伝えられていないことなんだ。
山田くん
……ちょっとむずかしい話になってきましたね。
片岡先輩
要はさ、求職者は「見飽きてしまった」んだよ。いや、もはやそれらを信用すらしていない。「未経験でもOK!」と書かれても、あまりにそう書く会社が多いものだから、「本当に?」と疑ってしまう。
山田くん
うーん、確かにそうかも……
片岡先輩
そういう意味でも、もっと会社ごとのカラーを押し出した求人をするべきなんだよ。業界では「差別化ポイント」と言ったりするんだけど、その会社にしかない魅力を打ち出していく。そしてそれをやるとすると、媒体よりも自社採用サイトの方がずっと向いてるんだよ。
山田くん
ああ、なるほど。前回はピンと来なかった部分もありましたけど、あらためて求人媒体を見てみて、「この定型フォーマットの中で個性を出すのは難しいだろうな」と感じてたんですよね。でも、だからと言って、「どんな自社採用サイトを作ればいいのか」は全然わかんないんですけど……
片岡先輩
よし、じゃあ今日はそのあたりを説明していこう。
このあいだの先輩の話を聞いて、求人原稿をあらためて見てみたんですよ。
片岡先輩
そうなんだ。どう感じた?
山田くん
いや〜、自分がいかに「会社目線」で求人を出していたか、と気づきましたね。
片岡先輩
というと?
山田くん
ユーザー、つまり求職者の目線をぜんぜん持ててなかったんですよ。
片岡先輩
なるほどね。でも、それはすごくいい気付きだと思うよ。
山田くん
それで、「自分が転職先を探しているとしたら」っていう気持ちで使ってみたんですけど、いや、驚きました。細かく検索条件を設定したつもりでも、ものすごくたくさんの広告が表示されるんですよ。あの中から「自分にピッタリの会社」を選ぶのは大変でしょうね。
片岡先輩
そうだね。さらに言えば、どれだけ詳しく求人広告を見比べても、その会社のことはよくわからなかったりする。
山田くん
ん? どういうことですか。
片岡先輩
いい意味でも悪い意味でも、「求人広告的」な表現が既にできあがっているということさ。どこも自分たちの会社をよく見せたいから、あんまり悪いことは書かないだろ? 結果、「教育体制万全」とか「キャリア制度充実」とか「和気あいあいとした職場」といった、どこかで見たような言葉が並ぶことになる。
山田くん
ああ! ウチの会社の求人にもそういうの書いてます。でも確かに、他の会社の求人でもよく見ますね……。
片岡先輩
もちろん、それらがメリットであることは確かだよ。教育体制が整っているのも、中長期的なキャリアプランが整っているのも、社員同士の仲がいいことも、求職者へアピールすべきポイントだ。問題は、それらがあまりに固定文言化してしまっていて、「具体的な情報」がほとんど伝えられていないことなんだ。
山田くん
……ちょっとむずかしい話になってきましたね。
片岡先輩
要はさ、求職者は「見飽きてしまった」んだよ。いや、もはやそれらを信用すらしていない。「未経験でもOK!」と書かれても、あまりにそう書く会社が多いものだから、「本当に?」と疑ってしまう。
山田くん
うーん、確かにそうかも……
片岡先輩
そういう意味でも、もっと会社ごとのカラーを押し出した求人をするべきなんだよ。業界では「差別化ポイント」と言ったりするんだけど、その会社にしかない魅力を打ち出していく。そしてそれをやるとすると、媒体よりも自社採用サイトの方がずっと向いてるんだよ。
山田くん
ああ、なるほど。前回はピンと来なかった部分もありましたけど、あらためて求人媒体を見てみて、「この定型フォーマットの中で個性を出すのは難しいだろうな」と感じてたんですよね。でも、だからと言って、「どんな自社採用サイトを作ればいいのか」は全然わかんないんですけど……
片岡先輩
よし、じゃあ今日はそのあたりを説明していこう。
scene:006 「まずは採用の目的をハッキリさせること」
「求人広告の表現が固定文言化している」。片岡先輩の指摘は、山田くんも感じていた部分でした。どの求人にも似たような文言が並んでいて、会社の個性が見えてこない。これでは求職者も困るだろうと思いつつ、「ではどうすればいいのか」はわかりません。優男風の見た目に似合わず早食いの片岡先輩は、あっという間にトンカツをたいらげてしまいました。ナプキンで口元を拭きつつ、片岡先輩は続けます。
片岡先輩
どんな求人広告を出せばいいのか、ということを説明するには、実際に山田の会社のケースで話をするのがわかりやすいかな。
山田くん
なるほど。
片岡先輩
よし、じゃあ、俺は既に山田の会社のことをある程度知っている、という前提で話を始めよう。事業内容とか、会社規模とか、営業エリアとか、そういう基本的なことは知っていると。まずとにかく明らかにしなければならないのは、<採用の目的>だ。
山田くん
採用の、目的。
片岡先輩
そう。それが全ての始まりになる。前回もチラッと聞いたけど、どうして山田の会社は人を採用しようとしてるんだっけ?
山田くん
うーん、一言で言えば、人手不足ってことですね。12月にボーナス貰ってやめるっていうのが年何人か出るんですが、今回はそれが多かったんですよね。そういう意味では欠員補充だとも言えます。
片岡先輩
いつまでに何人くらい必要なんだ?
山田くん
部署によるんですけど、基本的にはすぐにでも増やしたいって感じですね。トータル10名くらい採れたらバッチリなんですけど。
片岡先輩
10名が採用できたとしたら、人手が足りてない部署に配属するんだな。
山田くん
ええ、そうです。あ、でも、もし10名以上採れたら、ラインを新たに増やすみたいな話もあったな……。実は少し前、あるクライアントから増産の依頼が入ったんですよ。でも、人手不足を理由に受けれなくて。人が増えればそれができるんだから頼むぞ!って、そういえば工場長に言われてたんでした。
片岡先輩
なるほど、事業拡大のための採用でもあるわけだ。
山田くん
まあ、そうとも言えます。……でも先輩、求人にそんな話まで必要ですか?
片岡先輩
もちろん必要さ。だって、採用は「手段」なんだぞ。つまり会社は「何かを実現するため」に採用をするわけで、そもそもの目的を知らずに採用活動をすることは、目的地を知らずに船を出すようなものだろ?
山田くん
……そう言われると確かにそうですね。
片岡先輩
ということでここが1つ目のポイント。どんな内容の求人広告をつくればいいのか、それを考えるときはまず採用の目的、「なぜ採用するのか」を明確にすることだ。
山田くん
なるほどなあ。
どんな求人広告を出せばいいのか、ということを説明するには、実際に山田の会社のケースで話をするのがわかりやすいかな。
山田くん
なるほど。
片岡先輩
よし、じゃあ、俺は既に山田の会社のことをある程度知っている、という前提で話を始めよう。事業内容とか、会社規模とか、営業エリアとか、そういう基本的なことは知っていると。まずとにかく明らかにしなければならないのは、<採用の目的>だ。
山田くん
採用の、目的。
片岡先輩
そう。それが全ての始まりになる。前回もチラッと聞いたけど、どうして山田の会社は人を採用しようとしてるんだっけ?
山田くん
うーん、一言で言えば、人手不足ってことですね。12月にボーナス貰ってやめるっていうのが年何人か出るんですが、今回はそれが多かったんですよね。そういう意味では欠員補充だとも言えます。
片岡先輩
いつまでに何人くらい必要なんだ?
山田くん
部署によるんですけど、基本的にはすぐにでも増やしたいって感じですね。トータル10名くらい採れたらバッチリなんですけど。
片岡先輩
10名が採用できたとしたら、人手が足りてない部署に配属するんだな。
山田くん
ええ、そうです。あ、でも、もし10名以上採れたら、ラインを新たに増やすみたいな話もあったな……。実は少し前、あるクライアントから増産の依頼が入ったんですよ。でも、人手不足を理由に受けれなくて。人が増えればそれができるんだから頼むぞ!って、そういえば工場長に言われてたんでした。
片岡先輩
なるほど、事業拡大のための採用でもあるわけだ。
山田くん
まあ、そうとも言えます。……でも先輩、求人にそんな話まで必要ですか?
片岡先輩
もちろん必要さ。だって、採用は「手段」なんだぞ。つまり会社は「何かを実現するため」に採用をするわけで、そもそもの目的を知らずに採用活動をすることは、目的地を知らずに船を出すようなものだろ?
山田くん
……そう言われると確かにそうですね。
片岡先輩
ということでここが1つ目のポイント。どんな内容の求人広告をつくればいいのか、それを考えるときはまず採用の目的、「なぜ採用するのか」を明確にすることだ。
山田くん
なるほどなあ。
scene:007 「ターゲットを明確化する方法」
「採用の目的を明確化すること」。……言われてみれば、当然のことだよな。運ばれてきた食後のアイスコーヒーにミルクを入れつつ、山田くんは思います。片岡先輩は近くの店員さんに声をかけ、アイスコーヒーのおかわりを頼みました。食べるのだけでなく、飲むのも早い。このあたりでは珍しい「ドリンクおかわり自由」の店を選んで正解だったなと思いつつ、山田くんは耳を傾けます。
片岡先輩
じゃあ、「採用の目的」が明確化できたら、つぎは「求める人物像」だ。
山田くん
あ、それはよく聞きますね。ターゲット、ってやつでしょう?
片岡先輩
そうそう。山田の会社の場合、どんな人をターゲットにしているんだ?
山田くん
いや、それが……工場長は「若くて元気なら誰でもいい」としか言わないんですよ。
片岡先輩
ああ、なるほど(笑)
山田くん
あ、あと「やる気がある奴」とか「真面目な奴」とか。そういう定義が曖昧なことばかり言われても困るんですけどね。
片岡先輩
まあ、「人事あるある」だな(笑)。いろんな会社の人事が同じことで悩んでいるよ。
山田くん
やっぱり! そうですよねえ。
片岡先輩
でも、実際のところ、「どんな人が欲しいのか」って聞かれると意外と答えるのは難しいんだよ。だから、曖昧な表現でしかターゲットを語れないのもある意味では仕方のないことなんだ。
山田くん
じゃあ、どうすればいいんですか。
片岡先輩
要するに、「今目の前にいない人」を思い浮かべるから難しいんだよ。全部を想像しなきゃいけないわけだからさ。でも、「既にいる人」ならどうだい?
山田くん
ん? どういうことですか。
片岡先輩
「いま働いている人の中に、当てはまる人がいるか」と考えるんだよ。
山田くん
あっ、なるほど。
片岡先輩
いま働いている人の中で、「この人みたいな人がもう一人いたらいいのにな」って人を探すんだ。そして、その人の特徴をピックアップしていく。なぜその人みたいな人がほしいと思うのか。架空の人物を創り上げていくよりずっと簡単だし、明確だろ?
山田くん
確かにそうですね。
片岡先輩
性別から年齢から働き方まで、目の前に「答え」があるわけだから、曖昧にはならない。結果、「主婦で、週3日勤務で、時短だけどランチタイムは出てくれて、息子さんが高校生で、受験のお金が必要だから今働いている」というように、ターゲットがどんどん明確になっていく。
山田くん
なるほど〜、それは人事としてもラクですね。誰かに話す時も、「◯◯さんみたいな人がいい」と言えば伝わりやすそうですし。
片岡先輩
その通り。この方法をとれば、会社内、あるいは人事部内での共通認識も持ちやすい。
山田くん
でも先輩、もしいなかったらどうするんです? 今回の募集のターゲットにピッタリ!って人が社内にいない場合は。
片岡先輩
うん、確かにそういうケースもあるね。新しい事業部を立ち上げるときとか、あるいは年齢層の高い会社が若手を採用したいときとかね。そういう場合はまずは2つのカテゴリにわけて考えてみよう。
山田くん
2つのカテゴリ?
片岡先輩
うん。1つは、「スペック」。これは、どんなスキルを持ってるかとか、どんな経験があるかとか、あとは居住地、性別、所有している資格、といった部分。もう1つは、「タイプ」。これは一言で言えば、「人柄」だ。
山田くん
スペックと、タイプ。
片岡先輩
そう。たとえばスペックなら、今回配属する部署ではどんなスキルが求められるのか、と考えていく。例えば製造の現場をイメージすると、フォークリフトの資格は必要なのか、自動車免許はオートマチックでもいいのか、あるいは完全な未経験でも大丈夫なのか、というような感じだね。
山田くん
なるほど、それは明確に出せそうですね。
片岡先輩
そして「タイプ」だ。どんな人柄の人ならその職場でうまくやっていけそうか、ということを考える。主体的に判断して自分でガンガン動ける人がいいのか、言われたことを素直にそのままやり続ける人がいいのか。
山田くん
ああ……それは部署によって違うかもしれない。
片岡先輩
そうなんだよ。それに、たとえば山田のとこの工場長が「やる気のある人」って言った時、「自分で判断できる人」を指しているのか、「人の話を聞ける人」を指しているのか、わからなかったりするよな。そこを明らかにしていくわけだ。
山田くん
なるほどなるほど。
片岡先輩
で、スペックとタイプをかけ合わせてみれば、ある程度ターゲットの姿は想像できるようになるんじゃないか?
山田くん
確かに、「やる気のある奴」で終わりにしたときと比べて、格段に具体的ですね。
片岡先輩
そう。ということで2つ目のポイントは、「ターゲットを明確化しよう」ということだ。これがキチンとできれば、「どんな層に対して訴求すればいいのか」がわかってくる。そうなって初めて、「どんな表現方法で訴求すればいいか」が考えられるようになるんだよ。
じゃあ、「採用の目的」が明確化できたら、つぎは「求める人物像」だ。
山田くん
あ、それはよく聞きますね。ターゲット、ってやつでしょう?
片岡先輩
そうそう。山田の会社の場合、どんな人をターゲットにしているんだ?
山田くん
いや、それが……工場長は「若くて元気なら誰でもいい」としか言わないんですよ。
片岡先輩
ああ、なるほど(笑)
山田くん
あ、あと「やる気がある奴」とか「真面目な奴」とか。そういう定義が曖昧なことばかり言われても困るんですけどね。
片岡先輩
まあ、「人事あるある」だな(笑)。いろんな会社の人事が同じことで悩んでいるよ。
山田くん
やっぱり! そうですよねえ。
片岡先輩
でも、実際のところ、「どんな人が欲しいのか」って聞かれると意外と答えるのは難しいんだよ。だから、曖昧な表現でしかターゲットを語れないのもある意味では仕方のないことなんだ。
山田くん
じゃあ、どうすればいいんですか。
片岡先輩
要するに、「今目の前にいない人」を思い浮かべるから難しいんだよ。全部を想像しなきゃいけないわけだからさ。でも、「既にいる人」ならどうだい?
山田くん
ん? どういうことですか。
片岡先輩
「いま働いている人の中に、当てはまる人がいるか」と考えるんだよ。
山田くん
あっ、なるほど。
片岡先輩
いま働いている人の中で、「この人みたいな人がもう一人いたらいいのにな」って人を探すんだ。そして、その人の特徴をピックアップしていく。なぜその人みたいな人がほしいと思うのか。架空の人物を創り上げていくよりずっと簡単だし、明確だろ?
山田くん
確かにそうですね。
片岡先輩
性別から年齢から働き方まで、目の前に「答え」があるわけだから、曖昧にはならない。結果、「主婦で、週3日勤務で、時短だけどランチタイムは出てくれて、息子さんが高校生で、受験のお金が必要だから今働いている」というように、ターゲットがどんどん明確になっていく。
山田くん
なるほど〜、それは人事としてもラクですね。誰かに話す時も、「◯◯さんみたいな人がいい」と言えば伝わりやすそうですし。
片岡先輩
その通り。この方法をとれば、会社内、あるいは人事部内での共通認識も持ちやすい。
山田くん
でも先輩、もしいなかったらどうするんです? 今回の募集のターゲットにピッタリ!って人が社内にいない場合は。
片岡先輩
うん、確かにそういうケースもあるね。新しい事業部を立ち上げるときとか、あるいは年齢層の高い会社が若手を採用したいときとかね。そういう場合はまずは2つのカテゴリにわけて考えてみよう。
山田くん
2つのカテゴリ?
片岡先輩
うん。1つは、「スペック」。これは、どんなスキルを持ってるかとか、どんな経験があるかとか、あとは居住地、性別、所有している資格、といった部分。もう1つは、「タイプ」。これは一言で言えば、「人柄」だ。
山田くん
スペックと、タイプ。
片岡先輩
そう。たとえばスペックなら、今回配属する部署ではどんなスキルが求められるのか、と考えていく。例えば製造の現場をイメージすると、フォークリフトの資格は必要なのか、自動車免許はオートマチックでもいいのか、あるいは完全な未経験でも大丈夫なのか、というような感じだね。
山田くん
なるほど、それは明確に出せそうですね。
片岡先輩
そして「タイプ」だ。どんな人柄の人ならその職場でうまくやっていけそうか、ということを考える。主体的に判断して自分でガンガン動ける人がいいのか、言われたことを素直にそのままやり続ける人がいいのか。
山田くん
ああ……それは部署によって違うかもしれない。
片岡先輩
そうなんだよ。それに、たとえば山田のとこの工場長が「やる気のある人」って言った時、「自分で判断できる人」を指しているのか、「人の話を聞ける人」を指しているのか、わからなかったりするよな。そこを明らかにしていくわけだ。
山田くん
なるほどなるほど。
片岡先輩
で、スペックとタイプをかけ合わせてみれば、ある程度ターゲットの姿は想像できるようになるんじゃないか?
山田くん
確かに、「やる気のある奴」で終わりにしたときと比べて、格段に具体的ですね。
片岡先輩
そう。ということで2つ目のポイントは、「ターゲットを明確化しよう」ということだ。これがキチンとできれば、「どんな層に対して訴求すればいいのか」がわかってくる。そうなって初めて、「どんな表現方法で訴求すればいいか」が考えられるようになるんだよ。
scene:008 「ちょくルートをするための心構え」
そろそろ昼休憩の時間も終わり。片岡先輩の話に引き込まれつつも、山田くんにはまだ、核心を捉えた実感がありません。そもそも、ちょくルートにおける求職者との接点、つまり自社採用サイトをどんな内容にすればいいか、それについてはまだ何も聞けていないのです。焦りを感じつつアイスコーヒーを飲む山田くん。残りの時間で、片岡先輩はちょくルートの全てを教えてくれるでしょうか。
山田くん
採用の目的をはっきりさせて、ターゲット設定までしたら、次はどうするんですか?
片岡先輩
いよいよサイトを作っていく工程に入るんだけど、進め方はお客さん毎に違うから、なかなか説明は難しいな。
山田くん
えー、そんな。もったいぶらずに教えて下さいよ。
片岡先輩
それならウチに発注してくれよ(笑)。そうしたら全部わかる。
山田くん
うわ、大人げない! そんなこと言わずに、かわいい後輩を助けると思って……
片岡先輩
うーん……わかったよ(笑)。今回は特別だぞ。
山田くん
さすが先輩!
片岡先輩
よし、教えるとなったらちゃんと教えなきゃな。どんなチーム編成にするか、その人数、必要なスキル、運営フローまで、覚えることはたくさんあるぞ。でも、それに従ってやれば、山田はウチに発注することなく、自社で「ちょくルート」を実践できるわけだ。
山田くん
おおっ、それはすごい!
片岡先輩
でも、それなりのボリュームになるから、詳しくは次回にしよう。今日は「ちょくルート」を進める上での、基本的な心構えだけ伝えておくよ。
山田くん
心構え? なんですそれ?
片岡先輩
「ちょくルート」というのは、自社採用サイトを使っての採用活動だって言ったよな。だから、掲載期間やフォーマットが決まっている求人媒体とは感覚がだいぶ違うんだよ。
山田くん
感覚が違う?
片岡先輩
そう。一般的に求人媒体というのは、営業さんが「広告を出しませんか?」と提案してくれて、原稿も作ってくれて、入稿までしてくれる。だから求人広告イコール「代理店に任せるもの」と思っている採用担当も多い。
山田くん
まあ……正直、そういう感覚はありますね。
片岡先輩
それに、一度掲載開始したら、掲載終了まで基本的にその内容はいじらない。しても微修正くらいじゃないか?
山田くん
そうですね。特に正社員募集では、修正自体できない媒体も多いですよね。できるけど有料です、とか。
片岡先輩
そうだよな。でも、今回使う自社採用サイトというのは、何度も言った通り、掲載期間もフォーマットもない。各社が自由に作っていけるものだし、何度でも作り変えていけるものだ。そこが大きく違う。
山田くん
うーん、言ってることはわかるような気がしますけど、それが「心構え」にどう関係するんです?
片岡先輩
一言で言えば、「主体的な採用」だということだよ。「代理店に任せておけばいい」ではなくて、「自分たちで採用を成功させていく」という感覚を持たないと、なかなかうまくいかないんだ。
山田くん
え……でも、先輩は普段、お客さんから「ちょくルート」を任されてやってるわけですよね。それ、求人媒体の代理店の仕事と同じじゃないんですか?
片岡先輩
もちろん、ちょくルートのパートナーとしてあらゆるノウハウを駆使してお客さんをサポートするよ。サイトが軌道に乗るまで、一定期間の運営を丸ごと請け負うこともある。でも、自社採用サイトというのはやっぱり、最終的には自社運用できる体制を作るべきものなんだ。逆に言えば、俺たちの会社は、「自社採用サイトを自分たちで運営するためのノウハウをお客さんに提供している会社」だとも言える。
山田くん
ああ、なんとなく言いたいことはわかるような気がします。確かに僕も、似たような求人原稿が並んでる様子を何度も見て、各社はもっと「自分たちらしい採用」を考えた方がいいんじゃないかと感じましたし。
片岡先輩
その通り!「自分たちの会社の魅力はどこにあるんだろう」と、もっともっと真剣に考えなきゃならない。「ちょくルート」というのは、それを考えるいいキッカケにもなる。魅力を見つけ、それをターゲットに合わせた最適な表現で伝えていく。掲載期間もフォーマットもない、すべて自由にできる自社採用サイトを通じて、<ここで働く価値>を世の中に発信していくんだよ!
山田くん
ここで働く価値を発信する……か。先輩、なんだかワクワクしてきました。
片岡先輩
いいね!自分たちの採用に、ワクワクしながら取り組む。それこそ「ちょくルート」をやるにあたってもってもらいたい心構えだよ!
採用の目的をはっきりさせて、ターゲット設定までしたら、次はどうするんですか?
片岡先輩
いよいよサイトを作っていく工程に入るんだけど、進め方はお客さん毎に違うから、なかなか説明は難しいな。
山田くん
えー、そんな。もったいぶらずに教えて下さいよ。
片岡先輩
それならウチに発注してくれよ(笑)。そうしたら全部わかる。
山田くん
うわ、大人げない! そんなこと言わずに、かわいい後輩を助けると思って……
片岡先輩
うーん……わかったよ(笑)。今回は特別だぞ。
山田くん
さすが先輩!
片岡先輩
よし、教えるとなったらちゃんと教えなきゃな。どんなチーム編成にするか、その人数、必要なスキル、運営フローまで、覚えることはたくさんあるぞ。でも、それに従ってやれば、山田はウチに発注することなく、自社で「ちょくルート」を実践できるわけだ。
山田くん
おおっ、それはすごい!
片岡先輩
でも、それなりのボリュームになるから、詳しくは次回にしよう。今日は「ちょくルート」を進める上での、基本的な心構えだけ伝えておくよ。
山田くん
心構え? なんですそれ?
片岡先輩
「ちょくルート」というのは、自社採用サイトを使っての採用活動だって言ったよな。だから、掲載期間やフォーマットが決まっている求人媒体とは感覚がだいぶ違うんだよ。
山田くん
感覚が違う?
片岡先輩
そう。一般的に求人媒体というのは、営業さんが「広告を出しませんか?」と提案してくれて、原稿も作ってくれて、入稿までしてくれる。だから求人広告イコール「代理店に任せるもの」と思っている採用担当も多い。
山田くん
まあ……正直、そういう感覚はありますね。
片岡先輩
それに、一度掲載開始したら、掲載終了まで基本的にその内容はいじらない。しても微修正くらいじゃないか?
山田くん
そうですね。特に正社員募集では、修正自体できない媒体も多いですよね。できるけど有料です、とか。
片岡先輩
そうだよな。でも、今回使う自社採用サイトというのは、何度も言った通り、掲載期間もフォーマットもない。各社が自由に作っていけるものだし、何度でも作り変えていけるものだ。そこが大きく違う。
山田くん
うーん、言ってることはわかるような気がしますけど、それが「心構え」にどう関係するんです?
片岡先輩
一言で言えば、「主体的な採用」だということだよ。「代理店に任せておけばいい」ではなくて、「自分たちで採用を成功させていく」という感覚を持たないと、なかなかうまくいかないんだ。
山田くん
え……でも、先輩は普段、お客さんから「ちょくルート」を任されてやってるわけですよね。それ、求人媒体の代理店の仕事と同じじゃないんですか?
片岡先輩
もちろん、ちょくルートのパートナーとしてあらゆるノウハウを駆使してお客さんをサポートするよ。サイトが軌道に乗るまで、一定期間の運営を丸ごと請け負うこともある。でも、自社採用サイトというのはやっぱり、最終的には自社運用できる体制を作るべきものなんだ。逆に言えば、俺たちの会社は、「自社採用サイトを自分たちで運営するためのノウハウをお客さんに提供している会社」だとも言える。
山田くん
ああ、なんとなく言いたいことはわかるような気がします。確かに僕も、似たような求人原稿が並んでる様子を何度も見て、各社はもっと「自分たちらしい採用」を考えた方がいいんじゃないかと感じましたし。
片岡先輩
その通り!「自分たちの会社の魅力はどこにあるんだろう」と、もっともっと真剣に考えなきゃならない。「ちょくルート」というのは、それを考えるいいキッカケにもなる。魅力を見つけ、それをターゲットに合わせた最適な表現で伝えていく。掲載期間もフォーマットもない、すべて自由にできる自社採用サイトを通じて、<ここで働く価値>を世の中に発信していくんだよ!
山田くん
ここで働く価値を発信する……か。先輩、なんだかワクワクしてきました。
片岡先輩
いいね!自分たちの採用に、ワクワクしながら取り組む。それこそ「ちょくルート」をやるにあたってもってもらいたい心構えだよ!
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ちょくルートMagazineについて
ちょくルートMagazineは、経営戦略は「人」であると考える経営者、人事担当者向けに人材不足の問題を解消すべく、採用に関するニュースや求職者動向、成功事例を発信するメディアです。特に、自社採用サイトを活用した採用手法をお届けしています。