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看護師の年収の平均はいくら?リアルなお金事情や収入を上げる方法を解説

厚生労働省が発表した令和4年度の看護師の平均年収は、約500万円です。

ただし、看護師は役職や勤務地域、職場、経験年数などにより収入に大きな差が生じる職業です。

よりリアルな平均年収を知りたい場合は、細かな項目別に調べるとよいでしょう。

本記事では、男女別、年代別、地域別、職場別、役職別など複数の項目で比較した平均年収を紹介します。

また、年収を上げる方法や、年収700万円以上を目指せる職場の特徴などについても解説します。

看護師として年収アップを目指す方、自身の年収と平均値を詳しく比較したい方はぜひ参考にしてください。

目次

看護師の平均年収はいくら?

厚生労働省が実施した「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は508.1万円です。

ただし、看護師の年収は地域や職場により大きな差が生じます。

平均値はあくまで目安の一つとして捉えるとよいでしょう。

また、厚生労働省のデータは各種手当や年間賞与なども含めた金額で、年収の20~25%ほどは税金や保険料として控除されます。

そのため、手取り年収の平均は400万円前後になるでしょう。

看護師の平均年収を項目別で比較

看護師の年収を、次の項目別に比較します。

  • 男女別による違い
  • 年代別による違い
  • 都道府県別による違い
  • 規模・職場別による違い
  • 役職別による違い

それぞれの違いについて詳しく解説します。

男女別による違い

看護師の平均年収を男女別に比較すると、次の表のようになります。

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性別平均年収
男性看護師522.7万円
女性看護師506.3万円

男性看護師の年収の方が、女性看護師よりも16万円ほど多いですが、大差はありません。

性別により年収に差が出る理由には、産休や育休で長期的に職場を離れる機会が女性看護師の方が多いことにあるでしょう。

また、育児や介護などと仕事を両立するために、勤務時間を調整する女性がいることも影響していると考えられます。

一方、男性看護師は家族手当支給の対象になる場合がある、平均年収が高い職場に勤務する可能性が高いなどの理由で、女性看護師よりも高い年収を得ていると推察できます。

年代別による違い

看護師の平均年収を年代別に比較すると、次の表のようになります。

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年代平均年収
20~24歳400.4万円
25~29歳477.0万円
30~34歳478.9万円
35~39歳505.8万円
40~44歳529.7万円
45~49歳565.4万円
50~54歳565.4万円
55~59歳578.5万円
60~64歳483.1万円
65~69歳393.9万円

年代別で比較すると、55~59歳の平均年収が最も高くなります

理由には、管理職や責任者となる方が多い年代、経験や能力的に基本給が増加している年代であることなどが考えられます。

20代は、他業種の同年代の平均年収よりも高水準です。

基本的には順調に昇給しますが、25~34歳の約10年間では2万円ほどしか変化がありません。

理由は、25~34歳頃は結婚や出産などで仕事をセーブする女性看護師が多いことにあるでしょう。

都道府県別による違い

看護師の平均年収を都道府県別に比較すると、上位5県は次の表のようになります。

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順位都道府県平均年収
1位東京都564万円
2位奈良県546万円
3位埼玉県541万円
3位兵庫県541万円
5位富山県535万円

1位の東京都と最下位の鹿児島県では、168万円もの差があります。

一般業種と同じように、看護師も都市部の方が平均年収が高くなる傾向が強いようです。

地域により年収に大きな差が生じる理由には、需要と共有のバランスが関係していると考えられます。

多くの医療施設がある大都市では、当然看護師の求人数は増加します。

大都市の企業や病院は平均値よりも高い給与を支払い、必要な人員の確保と定着に尽力しているのでしょう。

給与のアップは、欠員の回避に効果的です。

看護師として高収入を目指すなら、需要の多い地域での勤務を検討するとよいでしょう。

規模・職場別による違い

看護師の平均年収を規模別・職場別に比較すると、次の表のようになります。

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労働者数平均年収
10~99人461万円
100~999人485万円
1000人~556万円
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職場平均年収
救急救命病棟540万円
大学病院490万円
大型総合病院470万円
クリニック390万円
介護施設375万円

他業種と同じく、企業規模が大きいほど年収は高くなる傾向があります。

規模が大きいと業務内容や残業が増えるため、年収が上がると考えられます。

大規模病院だと年収は上がりますが救急対応や夜勤なども多くなるため、育児や家事と両立するためには家族の協力が必要となるでしょう。

年収にこだわりすぎず、ライフステージにあわせて職場を選ぶことをおすすめします。

役職別による違い

看護師の平均年収を役職別に比較すると、次の表のようになります。

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役職平均年収
看護部長930万円
看護副部長800万円
看護師長740万円
看護副師長620万円

昇進すると、基本給アップに加えて役職手当がつくため、年収が一気に上がります。

平均年収が最も高い看護部長まで出世すると、職場次第では年収1,000万円も目指せるでしょう。

昇進による年収アップを目指す方には、キャリアアップを狙えるポストが複数ある職場がおすすめです。

また、昇進して年収をアップさせるためには、相応の実力が必要です。

研修や資格取得でスキルアップすると、昇進や昇給の可能性が高まるでしょう。

看護師の給与の内訳

看護師の給与の主な内訳には、次のような項目があります。

  • 基本給
  • 夜勤手当
  • 残業代
  • ボーナス

それぞれ詳しく解説します。

基本給

看護師の基本給は新卒看護師の場合、大卒で約20.9万円、専門卒で約20.3万円だと日本看護協会が「2022年病院看護実態調査報告書」で発表しています。

看護師は経験を積めば昇給が望める職種です。

基本的に、毎年4,000円~5,000円ほど昇給します。

勤続10年目で非管理職の看護師の場合、基本給は約24.5万円になります。

非管理職の間は大幅な上昇は見込めませんが、ゆっくりでも着実に基本給が上がることはモチベーションのキープにつながるでしょう。

夜勤手当

月に7~8回の夜勤を担当すると、約3.5~5万円ほどの夜勤手当がつきます。

夜勤手当の金額は、勤務先や夜勤の長さなどにより異なります。

看護師の基本給は決して高いとはいえませんが、平均年収が高水準なのは大きな割合を占める夜勤手当がつくためです。

夜通しの勤務は、日中よりも肉体的に負担がかかります。

日勤と夜勤を繰り返していると、ホルモンバランスが乱れる可能性もあるでしょう。

多くの収入を得るためには、相応の負担が必要になることが分かります。

残業代

日本看護協会の調査によると、看護師の平均残業時間は5.2時間とされています。

しかし、規模の大きい職場や救急医療の現場だと、平均時間よりも多くの残業が必要になる可能性も考えられます。

そのため、残業代は勤務先の規模や環境により大きな差が生じるでしょう。

ボーナス

夏と冬に、それぞれボーナスが支給されます。

2回のボーナスを合算した支給額の平均は、次の表のようになります。

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年齢男性看護師女性看護師
20~24歳41.5万円46.7万円
25~29歳88.7万円75.0万円
30~34歳87.7万円76.2万円
35~39歳97.3万円89.6万円
40~44歳110.6万円94.0万円
45~49歳99.7万円103.9万円
50~54歳106.5万円105.8万円
55~59歳89.8万円110.2万円

多少のバラつきはありますが、性別による差はほぼありません。

ボーナスが、年収の大きな割合を占めていることが分かります。

看護師の年収を上げる3つの方法

看護師の年収を上げるためには、次の3つの方法が効果的です。

  • 資格を取得する
  • 夜勤の回数を増やす
  • 役職や管理職を目指す

それぞれ詳しく解説します。

資格を取得する

認定看護師や専門看護師などの資格は、高い専門性を有する証明になります。

どちらも簡単に取得できる資格ではありませんが、取得困難だからこそ年収アップに効果的です。

資格取得を応援、斡旋している職場なら、資格取得手当が支払われる可能性があります。

無事に試験に合格すれば、祝い金や資格手当の支給も期待できるでしょう。

スキルアップは昇給のみならず、キャリアアップの際にも確実に役立ちます

認定看護師や専門看護師のほかには、認定看護管理者や各分野に特化した資格の取得もおすすめです。

夜勤の回数を増やす

夜間に勤務すると夜勤手当がつくため、日勤よりも支給額が上がります。

そのため、夜勤の回数を増やせば収入アップに直結します。

ただし、夜間に働くことは日中に働く以上に負担がかかるため無理は禁物です。

収入を増やすために無理をして、体調を崩しては元も子もありません。

夜勤を増やす場合は、家族や上司とよく相談して無理のないシフトを組むことを優先しましょう。

役職や管理職を目指す

ある程度経験を積んだ中堅、ベテラン看護師の方は、キャリアアップを目指すとよいでしょう。

看護師は役職による給与額の差が大きい職業のため、昇進すると年収が一気に上がります。

看護部長や看護副部長などの役職についている方の平均年収は、全体の平均値よりも300~400万円ほど高いです。

大幅な差が生じる理由は、昇進すると基本給アップに加えて役職手当がつくためです。

業務内容次第では、ほかの手当がつくこともあるでしょう。

収入が上がれば当然、業務内容や負担は増えて責任も増します。

昇進すると現場の仕事よりも、組織運営や業務改善などの管理系の仕事が増えるケースが多いです。

患者のケアに携わることを第一に考えている方には向かない場合もあるため、自身の理想とする働き方を明確にし、ズレがないか慎重な検討をおすすめします。

看護師として年収700万円を見込める職場の特徴

看護師として年収700万円を見込める職場には、次のような特徴があります。

  • 経験加算を導入している
  • 夜勤手当が高く設定されている
  • 規模が大きく高い医療技術が必要な病院
  • 美容外科や美容クリニック

それぞれ詳しく解説します。

経験加算を導入している

看護師の平均年収を年齢別で比較すると、35~59歳の間は500万円代と上昇が緩やかなことが分かります。

非管理職の看護師では、経験を重ねても年収700万を超えることは難しいでしょう。

しかし、経験豊富で有能な看護師を評価する「経験加算制度」を導入している職場なら年収アップが見込めます。

すべての医療現場で導入されているわけではないため、職場を選ぶ際は必ず確認しましょう。

とくに、中堅やベテランと呼ばれる年代の看護師の方には、経験加算制度を導入している職場がおすすめです。

夜勤手当が高く設定されている

夜勤手当の金額は、職場や勤務時間により設定が異なります。

高く設定されている職場を選ぶことで、年収アップにつながります。

夜勤手当の金額は、準夜勤なのか深夜勤務なのか、2交代制なのか3交代制なのか、などの条件により設定はさまざまです。

勤務先を選ぶ際は、夜勤手当の金額もよく確認しましょう。

夜勤手当の平均額は、次の表のとおりです。

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夜勤条件夜勤手当の平均額
2交代制夜勤1万円
3交代制準夜勤4,500円
3交代制深夜勤務5,500円

年収を上げたい方は、平均額よりも高く設定している職場を探すとよいでしょう。

規模が大きく高い医療技術が必要な病院

看護師は他業種と同じく、職場の規模が大きいほど年収は高くなる傾向があります。

個人病院や小規模のクリニックよりも、大学病院や大型総合病院の方が年収は上がります。

規模が大きいと収入が上がる理由には、昇給や人事評価に関する体制が整備されている、昇進のチャンスが多くキャリアアップによる年収アップが目指せる、などがあげられるでしょう。

また、救急救命病棟や集中治療室の担当になると、高い医療技術が求められるため収入が上がります。

専門性や緊急性の高い分野で働く場合、特殊な手当がつく可能性もあります。

現場で働きながら年収アップを目指す方は、救急救命病棟での勤務を希望するとよいでしょう。

美容外科や美容クリニック

病院勤務ではなく、美容看護師として美容外科や美容クリニックで働くことも年収アップにつながります。

美容看護師は、医師の指示のもとで医療行為をおこなうことがあります。

医療はもちろん、美容に関する知識や技術も必要な専門性の高い職業です。

また、美容外科の利用者は、怪我や病気の治療が目的ではありません。

病院とは異なる接客スキルやホスピタリティも求められるため、病院よりも基本給が高めに設定されていることが多いです。

さらに、成績に応じてインセンティブが発生するクリニックも多いため、頑張り次第で収入アップを目指せるでしょう。

看護師資格を取得する3つの魅力

看護師資格を取得する魅力には、次の3つがあげられます。

  • 安定した収入を得られる
  • 専門性を高めてキャリアアップできる
  • 自身で働き方を選択できる

それぞれ詳しく解説します。

安定した収入を得られる

仕事を見つけやすいこと、収入が安定していることは看護師の大きな強みです。

看護師の需要は全国各地にあり、時代や流行による変化がありません。

そのため、仕事が探しやすく安定した収入を得やすい職業です。

女性は、結婚や出産で思うように働けない時期に直面する場合があります。

一般企業の中には、子育て中の従業員へのフォロー体制が未だ満足に整備されていない会社も少なくありません。

しかし、女性が多く活躍する看護師はライフステージに応じて働きやすい職場で、復職後も高水準の収入が見込める職業です。

専門性を高めてキャリアアップできる

看護師は、専門性を高めることで働き口の選択肢が広がり、キャリアアップしやすい職業です。

次のような資格は、キャリアアップに有効です。

  • 認定看護師
  • 専門看護師
  • 助産師
  • 保健師
  • ケアマネージャー
  • 臨床心理士
  • 福祉住環境コーディネーター

資格の取得には、業務時間外に研修の受講や勉強をする必要があります

働きながら試験に備えることは簡単ではありませんが、キャリアアップ、収入アップに非常の効果的なため可能であれば積極的に挑戦するとよいでしょう。

自身で働き方を選択できる

看護師は勤務先や雇用形態、働き方の選択肢が非常に豊富です。

看護師の勤務先として一般的な病院に勤める場合、病棟勤務にするか外来勤務にするかを選べます。

病棟勤務は、看護師としてのやりがいやスキルアップを目指す方に向いています。

一方、子育てや家事との両立、ライフスタイルを重要視したい方は、土日勤務や夜勤が少ない外来勤務を選ぶとよいでしょう。

雇用形態は、正社員以外にもパートやアルバイト、契約社員、派遣社員などさまざまです。

フリーランスや副業としても活躍できます。

勤務先には、介護施設、診療所、人間ドッグ、献血ルーム、美容クリニックなど多くの選択肢があります。

看護師の働き方は非常に多様化しているため、ライフステージの変化に応じた選択が可能です。

看護師に転職するか迷った際のポイント

看護師に転職するか迷った際は、次の3点を重要視して検討するとよいでしょう。

  • 無理なく通勤できるか
  • 職場の人間関係に問題がないか
  • やりがいを感じられるか

それぞれ詳しく解説します。

無理なく通勤できるか

職場への通勤のしやすさは、転職先を選ぶうえで非常に重要な要素です。

通勤時間が長いと、勤務以外の肉体的負担やストレスが増えます。

距離が近くても、満員電車への乗車や渋滞エリアの通行が必要だと通いにくくて不便です。

そのため、バスや電車が空いていて乗り換えが必要ない職場、近隣のアクセス環境が整備されている職場がおすすめです。

可能であれば、事前に実際の通勤時間に勤務先を訪れてみるとよいでしょう。

普段は問題がなくても、時間帯次第では通いにくくなるエリアもあります。

日々の積み重ねで余計な負担やストレスがかからないよう、職場への通勤のしやすさも重視しましょう。

職場の人間関係に問題がないか

人間関係がよくない職場は、離職率が高くなる傾向があります。

誰もが人間関係に問題のない職場で働きたいと考えますが、求人票からでは判断できません。

そのため、転職サービスの利用がおすすめです。

求人元の情報収集に力を入れている転職サービスでは、キャリアアドバイザーが実際に職場を訪れ、人間関係や雰囲気の把握に努めています。

求人票の情報では不十分な要素も共有できるため、人間関係に関するトラブルの回避に効果的です。

万が一、転職後に人間関係を理由に退職したくなった場合、アフターフォローが万全な転職サービスなら退職までの流れを仲介してもらえます。

職場の雰囲気や人間関係は、個人では事前に把握できません。

適切なサポートを受け、後悔のない転職先を選びましょう。

やりがいを感じられるか

何にやりがいを感じるかは、人それぞれ異なります。

自身が求めるやりがいに適した職場を選びましょう。

たとえば、病気や怪我の回復のために患者に寄り添ったケアをおこないたい方は、病院で勤務するとやりがいを感じられるでしょう。

しかし、美容クリニックや献血ルームなどは、利用者の目的も職務内容も異なるため、やりがいを感じられない可能性があります。

また、夜勤や残業の多い職場は家庭を優先しながら働きたい方には向いていませんが、スキルアップや年収アップを目指す方なら、やりがいを感じながら働けるでしょう。

自身の描く理想像を明確にすると、適した転職先を見つけやすくなります

看護師の年収に関するよくある質問

看護師の年収に関する質問には、次の5つがよくみられます

  • 20代なら他の職種の年収と比べて高い?
  • 年収1,000万円以上も可能?
  • 生涯年収はどれくらい?
  • 高卒、大卒で初任給に違いはある?
  • 看護師の年収の中央値は?

それぞれ詳しく回答します。

20代なら他の職種の年収と比べて高い?

20代の看護師の平均年収は、他業種よりも高いです。

20代前半の平均年収は約400万円、20代後半の平均年収は約480万です。

年収の上昇幅が最も大きいのは20代で、その後は緩やかに推移します。

非管理職のままなら大幅な年収アップは期待できませんが、スタート値が高いため高水準の収入を安定して得られます。

年収1,000万円以上も可能?

年収1,000万円以上は不可能ではありませんが、簡単でもありません。

全年代の看護師を対象にした平均年収は、約500万円です。

平均値の2倍に相当する年収1,000万円を得るためには、勤務先や役職を重要視する必要があります

大手企業だと、社内に健康管理室を設けている場合があり、ここで働く看護師を企業看護師や産業看護師と呼びます。

企業看護師は、病院看護師よりも収入が高くなる傾向があるため、就職した企業次第では年収1,000万円以上を目指せる可能性があるでしょう。

ただし、企業看護師の求人は稀少です。そもそも転職できるチャンスが少ないことを理解しておきましょう。

病院勤務で年収1,000万円を超えることは、看護部長クラスでも困難です。

生涯年収はどれくらい?

看護師の生涯年収は、次のとおりです。

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性別生涯年収
男性約1億9,228万円
女性約1億8,620万円

上記は、厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」の年齢別データをもとにした金額です。

大学卒の看護師が22歳から59歳まで勤務した場合の生涯年収です。

女性看護師の生涯年収は、男性看護師より600万円ほど低いですが、近い水準の収入を得ていることがわかります。

女性の方が男性よりも収入が低くなる職種が多い中、看護師は性別による収入差が少ない職種といえるでしょう。

高卒・大卒で初任給に違いはある?

高卒と大卒の初任給を比較すると、次の表のようになります。

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学歴初任給
高校+3年過程卒約26万円
大学卒約32万円

高校卒業後、短期大学または専門学校で3年過程を修了した看護師と、大学4年過程を修了した看護師とでは、初任給に約6万円ほどの差があります。

ただし、勤務地や職場により、初任給は異なります。そのため、平均値はあくまで目安として捉えましょう。

看護師の年収の中央値は?

看護師の年収の中央値は、約500万円です。中央値とは、一番高い年収と一番低い年収の中央にあたる数値です。

高収入の方がいると、年収の平均値は当然上がります。中間値は、より現実的な目安を知るために有効な数値です。

経験を積みスキルアップする、専門資格を取得する、働き方や勤務地を厳選する、などの対応をとれば中央値に近い収入を得られるでしょう。

まとめ

看護師全体を対象にした平均年収は約500万円ほどですが、看護師はスキルや地域、職場、役職などにより収入に大幅な差が生じる職業です。

非管理職のままなら大幅な年収アップは見込めませんが、緩やかに上昇し続けるため安定した収入が得られることが大きなメリットといえます。

看護部長まで昇進すると、基本給アップと役職手当がつくため平均年収は約930万円に上がります。

救急救命病棟や大学病院などの大規模かつ高度な技量が求められる職場は、基本給が高いケースが多いため収入を上げたい方、スキルアップしたい方におすすめです。

勤務先を選ぶ際は、特徴や業務内容を比較し、理想の働き方を実現できてやりがいを感じられる職場を探しましょう。

基本給や各種手当の内容、金額は職場により異なるため、十分検討し後悔しない職場を選んでください。

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